SNSの投稿頻度についてコレ!という正解はありませんが、何かしら事業の成果に結びつけるためには、やはりある程度の投稿頻度を確保することが大切です。

投稿頻度を確保した方がよい理由としては「接触頻度の確保」「人は忘れてしまう」「ツールに慣れる」の3つがあげられます。特にTwitterに関しては、投稿の賞味期限が短いと言われています。タイムラインの流れが速いこともあり、可能であれば朝・昼・夕の3回は欲しいところ。

※私が資格を有しているSNSマネージャー養成講座の上級編では、「Twitterで1日5投稿する」が必須課題となっています。


接触頻度の確保

アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスは「繰り返し接触すると好意度や印象が高まるという効果」を論文にまとめました。「単純接触効果」や「ザイアンス(ザイオンス)効果」とも呼ばれるもので、はじめは興味がなかったものでも、繰り返し接触することで段々とよい感情や好意的な気持ちが起こるというもの。ビジネスシーンにも広く活用されている行動心理学の一つです。

営業担当者が「近くまで来たので、ちょっと寄りました」はまさにザイアンス効果の活用例ですよね。SNSも同じです。こまめに投稿し、ユーザーと接触をはかるようにしましょう。

人は忘れてしまう

よほど印象に残っている投稿であれば別ですが、第三者の投稿内容を逐一覚えている人はいないでしょう。以下の図は「エビングハウスの忘却曲線」と呼ばれるものですが、人は1日後には66%忘れてしまうと言われています。

つまり、似たような投稿を翌日にしてもOKではないかと考えられますよね。特にTwitterは流れが早いため、投稿した内容がフォロワー全員に届くわけではありません。全く同じ内容をコピー&ペーストで投稿するのはおすすめしませんが、少し切り口を変えたり、投稿する写真の角度を変えてみたりと工夫して投稿することで、よりユーザーの印象に残る効果が期待できます。

ツールに慣れる

SNS担当者の中には、ツールの使い方に慣れていないというケースがあります。日々ツールを使うことで、新しい機能を発見したり、第三者の投稿から学びを得たりすることもあるでしょう。早く慣れるためにも、特に運用が軌道に乗るまでは、いかに投稿頻度を確保するかということも考えてみてください。

あらかじめ投稿案を作っておくと楽になる

行きあたりばったりの投稿ではネタ切れの問題も出てきますし、非効率な運用に陥ってしまいがちです。そこで、あからじめ投稿案を作っておくことをおすすめします。もちろん、タイムリーに投稿した方がよいものについては臨機応変に扱っていきますが、例えば「朝は必ずオフィスから見える空や景色の写真とともに、挨拶の投稿をする」と決めておけば、少なくともネタ切れは予防できそうですよね。

投稿案を作ったことがないという担当者は、まずは2週間分程度を目安に検討してみてください。

なお、Twitter社から定期的に発表される「Twitterモーメントカレンダー」はネタ作りにとても役立ちます。ぜひチェックしておきましょう。

▼Twitterモーメントカレンダー(PDF形式でダウンロードができます)
https://business.twitter.com/ja/resources/jp-twitter-moment-calendar.html

まとめ

Twitterの投稿頻度を確保した方がよい理由として、「接触頻度の確保」「人は忘れてしまう」「ツールに慣れる」の3つについて解説しました。可能であれば朝・昼・夕の3回は確保しましょう。あらかじめ2週間分程度の投稿案を作っておくと、効率のよい運用ができます。

著者プロフィール

志鎌 真奈美(しかま まなみ)

チーフSNSマネージャー/Shikama.net代表。97年からウェブ制作を開始し5年間の会社員生活を経て2002年に独立。ウェブ制作のほか、IT・ウェブ活用のコンサルティングやSNS導入・活用支援、講師業にも従事。書籍4冊執筆、教員経験あり。
https://shikama.net/ @shikama75(Twitter/Instagram)