Web 会議や動画の利用頻度の高まりで音と映像に対する要求がシビアに

 コロナ禍以降、家庭では家族全員がそれぞれ自分のノートPCを持つようになり、仕事や買い物、デリバリーの注文、動画の鑑賞やゲームをするなど、一日中ノートPCを使用しているといっても過言ではない。
 PCの利用環境や用途の変化に伴い、ユーザーがPCに求める要件も変わった。特にコミュニケーションの主軸はWeb会議であるため、コミュニケーションをスムーズに、かつストレスなく行うために、画質や音質、通信速度への要求がシビアになっている。
 日本HP クライアントソリューション本部 ビジネス開発部マーケティング・アライアンス担当 マネージャ 松本英樹氏は「ノートPCに装備されるWebカメラの画質、マイクやスピーカーの音質への要求のレベルが高くなっています。また無線LANの通信速度やバッテリーの駆動時間に対する要求もシビアになっています」と指摘する。
 仕事と日常生活のあらゆる用途でユーザーが不満を感じることなく、全ての体験をより快適に、より便利に利用できるノートPCを実現するためのグローバルスタンダードな指標として、インテルは「インテル® Evo™ プラットフォーム」を策定した。
 インテル® Evo™ プラットフォームではユーザーが求める体験、すなわり用途や利用シーンをいくつも定義しており、その際に実用性能と利用環境の両面で快適性の実現を求めて、ベンチマークテストをはじめ独自の評価によってインテル® Evo™ プラットフォームを認定している。ただし画一的な仕様ではなく、PCメーカーや機種ごとに個性を発揮できる柔軟性も提供されていることも魅力の一つとなっている。

株式会社日本HP
クライアントソリューション本部 ビジネス開発部
マーケティング・アライアンス担当
マネージャ 松本英樹氏

株式会社日本HP
クライアントソリューション本部 ビジネス開発部
マーケティング・アライアンス担当
マネージャ 松本英樹氏

コミュニケーションとセキュリティをリモートワークを見据えて独自に進化

 松本氏は「HPのノートPCとインテル® Evo™ プラットフォームは非常に相性がいい」と強調する。その理由について「HPでは以前よりモダンPCへの取り組みを続けており、その流れとインテル® Evo™ プラットフォームの目的や要求が合致していると感じています」と説明する。
 HPでは以前からオフィスワーカーとリモートワーカーの労働者の人口比率が逆転すると予測。製品開発のロードマップの中にリモートワーク環境でのコミュニケーションを快適にする機能の充実や強化を盛り込み、早い時期から製品に反映してきた。
 例えば同社のインテル® Evo™ プラットフォームに準拠する「HP Elite Dragonfly」シリーズは、2019年11月に発売された初代からリモートワーク環境でのコミュニケーション機能やセキュリティ機能を、同社製品の進化の過程において磨きをかけ続けており、2020年2月に発売された第二世代の「HP Elite Dragonfly G2」は2020年のインテル® Evo™ プラットフォームの発足当初から準拠した。
 さらに米国ですでに発売されており、日本でも間もなく販売が開始される第三世代の「HP Elite Dragonfly G3」も、第12世代インテル Core プロセッサーを採用した最新のインテル® Evo™ プラットフォームに準拠している。
 HP Elite Dragonfly G3ではビジネスアプリケーション利用時の作業効率向上に向けて画面サイズを拡大するとともに、画面の縦横比を従来の16:9から3:2に変更している。
 またWebカメラの解像度が1.2メガピクセルから5メガピクセルに大幅に向上したほか、暗い部屋や逆光など、明るさを自動的に認識してユーザーを鮮明に映す補正機能や、Web会議の利用時にユーザーの動きに追従して常に画面の中心に映すオートフレーム機能、ユーザー側の雑音だけではなく相手側の雑音も除去する双方向のノイズリダクション機能、さらにマスクをした相手の音声が明瞭に聞こえるサウンドのチューニングなど、リモートでのコミュニケーションをより快適かつスムーズにする機能が強化されている。

左から初代の「HP Elite Dragonfly」、第二世代の「HP Elite Dragonfly G2」、そして間もなく日本でも販売が開始される第三世代となる最新モデルの「HP Elite Dragonfly G3」。右端のHP Elite Dragonfly G3の画面が縦に大きくなっていることが分かる。第二世代と第三世代がインテル® Evo™ プラットフォームに準拠する。

左から初代の「HP Elite Dragonfly」、第二世代の「HP Elite Dragonfly G2」、そして間もなく日本でも販売が開始される第三世代となる最新モデルの「HP Elite Dragonfly G3」。右端のHP Elite Dragonfly G3の画面が縦に大きくなっていることが分かる。第二世代と第三世代がインテル® Evo™ プラットフォームに準拠する。

厳しい要求に業界で応えていくことでベンダーとサプライヤーの技術革新が進む

 PCのあらゆる使い方、それを実現するさまざまな機能は強固なセキュリティの上で実現、提供される必要がある。HPのPCには早くからOSの上だけではなく、OSの中、そしてOSの下のハードウェアレベルまでセキュリティ機能が実装されている。松本氏は「セキュリティに関する考え方や要求仕様に関しても、最新のインテルR Evo. プラットフォームと歩調が合っています」と強調する。
 インテル® Evo™ プラットフォームに準拠するPCベンダー側のメリットについて松本氏は「当社の製品は当社の意思で進化を続けてきましたが、進化を具現化するにはCPUなどのテクノロジーの進化が不可欠であり、サプライヤーとの連携によってPCの進化が成り立っています。インテル® Evo™ プラットフォームは現在、そしてこれからノートPCに求められる機能や性能についてPCベンダー、サプライヤー、さらにはソフトウェアベンダーが意見を交わし、それぞれが自社の技術を磨き上げて製品を作り上げていくという点で、製品を作る側に進化をもたらしてくれます」と説明する。
 今後もPCを構成するテクノロジーの進化は続いていく。それに伴い技術的なハードルがますます高くなり、ベンダーには一層の企業努力が求められるだろう。
 松本氏は「例えば、次世代のインテル® Evo™ プラットフォームでは5G が標準仕様になるかもしれません。しかし、5GモジュールはWi-Fiのそれよりも消費電力が大きいため、バッテリー駆動時間に影響が出ます。HP Elite Dragonfly G3は5G搭載モデルでも、その要求仕様をクリアしていますが、バッテリー駆動時間の維持、延長という厳しい要求に応えることも、HPのチャレンジになります」と今後の意欲を語った。

「HP Elite Dragonfly」シリーズの第三世代となる最新モデル「HP Elite Dragonfly G3」が、間もなく日本市場でも販売される。HP Elite Dragonfly G3は従来モデルに対して画面が縦方向に15%拡大、トラックパッドが34%拡大されているのが外観の大きな進化だ。そして第12世代インテル Core プロセッサーを搭載し、最新のインテル® Evo™ プラットフォームに準拠している。

「HP Elite Dragonfly」シリーズの第三世代となる最新モデル「HP Elite Dragonfly G3」が、間もなく日本市場でも販売される。HP Elite Dragonfly G3は従来モデルに対して画面が縦方向に15%拡大、トラックパッドが34%拡大されているのが外観の大きな進化だ。そして第12世代インテル Core プロセッサーを搭載し、最新のインテル® Evo™ プラットフォームに準拠している。