シリーズ初の画面2分割モデルは画面ごとにロック、消去が可能に

キングジム「Boogie Board BB-16」は感圧式液晶を採用した電子メモパッド。シリーズで初めて画面が2分割されており、それぞれに消去ボタン、ロックボタンを用意。従来の電子メモパッドでは画面全体でしか消去できなかったですが、本製品は画面半分ずつを消去可能。長く残したいメモと一時的なメモで使い分けたり、片方のメモ書きを眺めつつアイデアや文面をブラッシュアップしていくなど、従来の電子メモパッドよりも自由度の高い使い方が可能です。

キングジム「Boogie Board BB-16」標準価格1万780円

キングジム「Boogie Board BB-16」標準価格1万780円

パッケージには本体、説明書(保証書含む)、アプリ「Boobie Board SCAN」のチラシが同梱

パッケージには本体、説明書(保証書含む)、アプリ「Boobie Board SCAN」のチラシが同梱

本体サイズは約210×148×10mm、重量は約178g。画面はふたつの領域に分割された約9インチLCD(約196×123mm)を搭載。電池はコイン型リチウム電池(CR2025)が装着済みで、消去回数は2画面合計で約5万回と謳われています。

画面は約9インチLCD(約196×123mm)。それぞれの画面に消去ロックスイッチと消去ボタンが用意

画面は約9インチLCD(約196×123mm)。それぞれの画面に消去ロックスイッチと消去ボタンが用意

背面にはチルトスタンドが3つ、マグネットがひとつ配置

背面にはチルトスタンドが3つ、マグネットがひとつ配置

スタイラスは2本内蔵。ふたり同時に筆記できるわけです

スタイラスは2本内蔵。ふたり同時に筆記できるわけです

右側面にはストラップ穴が設けられています

右側面にはストラップ穴が設けられています

電池はコイン型リチウム電池(CR2025)が装着済み

電池はコイン型リチウム電池(CR2025)が装着済み

実測重量は186.5gでした

実測重量は186.5gでした

筆記感はやや硬め。筆圧で線の太さが変わります

筆記感はやや硬め。筆圧で線の太さが変わります

画面を半分ずつ消せることで限られた領域を有効活用できる

画面を半分ずつ消せるのは想像以上に便利。約9インチというと大きく聞こえますが、実際にメモ書きしてみると意外と狭く感じるものです。いろいろメモしていたら、あっという間にスペースがなくなります。そんなときに本製品であれば、必要なメモを残して、もう片方の画面に新たにメモ書きできるわけです。

もちろんiOS、Androidなどのペン対応タブレットであれば、新たにページを開いたり、もっと細かく、不定型な範囲を消去できます。しかし、サッと取り出して素早くメモ書きできるのが電子メモパッドの手軽なところ。パスワード入力、指紋認証、顔認証などもいっさい不要です。高機能タブレットと電子メモパッドは使い分けできますね。

約9インチLCDの画面中央には薄く線が入っています

約9インチLCDの画面中央には薄く線が入っています

消去ボタン(左三角、右三角)を押すと、そちら側の画面のみが消去されます

消去ボタン(左三角、右三角)を押すと、そちら側の画面のみが消去されます

書きやすいチルトスタンド、見やすいスタイラススタンドが重宝

さまざまなスタイルで使えるのも本製品の売り。3つのチルトスタンドにより横置きでも縦置きでも書きやすい角度に設置でき、また穴にスタイラスを差し込めば小さな掲示板としても利用可能。このチルトスタンド、スタイラススタンド機能は、安価な電子メモパッドにはない便利な装備ですね。

電子メモパッドは強く手が当たると意図せぬ線が書かれてしまいます。チルトスタンドで角度を付けると手が当たりにくくなるので、格段に書きやすくなりますよ

電子メモパッドは強く手が当たると意図せぬ線が書かれてしまいます。チルトスタンドで角度を付けると手が当たりにくくなるので、格段に書きやすくなりますよ

スマホアプリで即取り込み、アカウント登録は不要

基本的には手軽なメモ帳として利用する電子メモパッドですが、Boogie Boardシリーズには専用アプリ「Boogie Board SCAN」が用意。iOS、Android端末で素早くメモを取り込めます。

このアプリがなかなかよくできていて、アプリ起動→スキャンボタンタップ→Boogie Boardにカメラを向ける……という3アクションで、画面上のメモを端末に取り込めます。カメラの方向を細かく調整しなくてもアプリが画面だけを切り出してくれるので非常にお手軽。またアカウント登録不要な点も嬉しいところ。このアプリだけでもBoogie Boardシリーズを選ぶ価値があると感じました。

今回はこのメモ書きを取り込んでみましょう

今回はこのメモ書きを取り込んでみましょう

アプリ起動→スキャンボタンタップ→Boogie Boardにカメラを向ける、という3アクションで取り込み完了。あとは「保存」を押せばスマホの写真やギャラリーに記録されます

アプリ起動→スキャンボタンタップ→Boogie Boardにカメラを向ける、という3アクションで取り込み完了。あとは「保存」を押せばスマホの写真やギャラリーに記録されます

取り込み品質はスマホのカメラに依存します。今回は「iPhone 14 Pro」で取り込んでみました。メモ書きのスキャンには十分すぎるクオリティーですね

取り込み品質はスマホのカメラに依存します。今回は「iPhone 14 Pro」で取り込んでみました。メモ書きのスキャンには十分すぎるクオリティーですね

長く愛用する道具だからこそ使い勝手に妥協したくない方にお勧め

本製品より安価な電子メモパッドは数多く発売されています。それこそ壊れても惜しくない価格の製品もありますよね。しかし実際に使ってみるとスタイラスペンがしなったり、書き味がよくなかったりするんですよね。さらに本製品には、画面を半分ずつ消去できる、使い勝手のよい専用アプリが用意されている、チルト・スタイラススタンドでさまざまなスタイルで利用できるなどなど、差別化ポイントが存在します。

電池交換すれば電子メモパッドは長く愛用できます。細かな使い勝手にも妥協したくない方には「Boogie Board BB-16」はお勧めできる一台です。

背面にはマグネットが装備。オフィスの冷蔵庫などに貼り付けて買い物リストなどを共有するのにも便利ですよ

背面にはマグネットが装備。オフィスの冷蔵庫などに貼り付けて買い物リストなどを共有するのにも便利ですよ

著者プロフィール

ジャイアン 鈴木(じゃいあん すずき)

EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで編集兼ライターとして勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始しました。