作成機能を使う

 企画書などを作るには、画面上のメニューを「チャット」から「作成」に切り替える。作成をクリックしたら、作りたい書類の内容を普通に入力すればいい。
 なお、文章のトーンを「プロフェッショナル」「カジュアル」などから選択でき、また、文章も段落を持つ本格的なレポートからアイデアの元になる箇条書きまで選べる。長さを設定したら3分とかからずにレポートができあがるはずだ。

作成機能でレポートを作る

作成機能でレポートを作る

今回は「新しいディスプレイの販売方法についての企画書を作ってほしい」と入力した

今回は「新しいディスプレイの販売方法についての企画書を作ってほしい」と入力した

できあがった文章はコピペできる

 レポートが完成したら、コピーアンドペーストして利用できる。今回は、Wordに貼り付けてみた。
 実際にできあがった文章を見ると、「負けている」と思った方も多いだろう。こんなクオリティの企画書を3分で作るのは絶対に無理だ。構成や文章もしっかりできているので企画のベースとしてはある程度役立てられる可能性がある。

レポートが完成したらコピーアンドペーストして利用可能

レポートが完成したらコピーアンドペーストして利用可能

Wordに貼り付けた

Wordに貼り付けた

実はあまり使えない

 試しに「ディスプレイ」を「パソコン」に変更して作成してみた。すると、ディスプレイの時とほぼ同じ結果が得られた。つまり、製品が違っても同じような結果が得られる可能性が高いのだ。また、検索キーワードが近ければ誰が作業しても似たような結果になるはずだ。
 つまり、BingのAIに書類を作らせるのは無理がある。特に企画書や提案書のような創造的な書類を作るのには向かない。
 AIを利用すれば、誰でもそれなりの企画書を数分で作成できる。だがその内容にはオリジナリティーがなく、AIの範疇を超えられない。文章がよく書けていても、内容が優れていなければ通用しないのだ。内容の重要さを再認識して、自分の頭を使うしかない。この事実に気づかずにAIの力をそのまま借りた企画書を作っているような人は、あっという間に淘汰されてしまうだろう。
 そのまま使うには少し否定的にならざるを得ない点についても書いたが、実は非常に便利に使えるおすすめの利用方法もあるので次回はそれを紹介する。

ディスプレイをパソコンに置き換えてもほぼ同じような企画書になった

ディスプレイをパソコンに置き換えてもほぼ同じような企画書になった

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著者プロフィール

戸田 覚(とだ さとる)

1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。
戸田覚チャンネル youtube.com/c/todasatoru