副業は1割で月5万未満、プレミアムフライデーは9割以上の人が蚊帳の外!?



「働き方改革」で社会が大きく変わる? CCCがアンケート調査

働く18〜69歳を対象に、カルチュア・コンビニエンス・クラブがプレミアムフライデーや副業の実施状況などを含め、現在の働き方について調査を行った結果が公開された。

文/陣武雅文


残業時間は毎日1時間未満が大半!?

 「一億総活躍社会の実現」を掲げる働き方改革に伴い、労働時間の短縮やプレミアムフライデーの実施、あるいは副業の解禁など、社会のあり方が大きく変わる取り組みが進行している。

 プレミアムフライデーは政府と経団連が推奨し、月末の金曜日の退社時間を15時までとすることで、空いた時間を活用して消費喚起を促す施策だが、まだその効果は不透明な部分も多い。今回、プレミアムフライデーや現在の働き方について、働く18〜69歳を対象にカルチュア・コンビニエンス・クラブが調査を行った結果が公開された。

毎月の残業時間。

 時短が叫ばれ、残業を減らすことが推奨される社会情勢の中、実際の残業時間を問う項目では、月20時間未満と答える人が7割を超えている。月の就業日数を考えると、残業は1日平均1時間に満たない人が圧倒的に多いことがわかる。

 今回発表された結果では、アンケート数を平均化するためか、年齢の分類が30〜49歳といった形で幅の広い層がまとめられているため、たとえば30歳と49歳でどのくらい違いがあるかといった詳細はわからないが、若い世代ほど残業時間が多いことが結果から見てとれる。

プレミアムフライデーの実施状況。

プレミアムフライデーの過ごし方。

 プレミアムフライデーの調査では、約7割の回答者の勤務先が導入しないという結果となっており、まだ社会への浸透度が低いことがわかる。また、導入されているかどうかに関わらず、プレミアムフライデーとなった場合に、その時間をどのように過ごすかという調査では、買い物や映画、飲食などの消費活動よりも、家でゆっくりすると答えた人が多く、男女ともに6割前後となっており、消費活動喚起という側面に疑問符がつく結果となっている。

副業の実態と理想の勤務先

 今回の働き方に関する調査では、働き方改革のひとつとして導入が進んでいる副業解禁についての調査も行われた。

副業をしているかどうか。

副業での収入額。

どのような副業を希望しているか。

 副業を解禁する企業が徐々に増える中、現在の状況としては、副業をしている人は11.9%、いまはしていないが副業をしたいと考える人が23.1%となっており、3割以上の人が副業をしているか、今後したいと考えていることがわかる。

 現在副業をしている人の収入額は2〜5万円という人が多く、約7割が5万円より低い収入となっている。また、どのような副業をしたいかという調査では、ポイントサイト/アンケート懸賞、内職・軽作業、オークション、アフィリエイトなど、手軽にできるイメージのある副業を希望している人が多い。収入金額の結果と合わせて考えた場合、副業としては多くの収入というよりも、手軽にお小遣いを増やしたいという考え方が多いのではと思わせる結果となっている。

あなたの考える理想の職場。

 毎日多くの時間を過ごすことになる職場についての調査では、「人間関係が良い」職場が理想であるとする人が約3割近くおり、「賃金が高い」職場を理想とする人のほぼ倍という結果。

 また、特筆すべき点としては、50〜69歳では男女ともに理想の職場として「やりがいのある仕事ができる」ことがトップとなっており、年代によって仕事に対するスタンスの違いが現れている。