OSの異なる3デバイスを自在に切り替えてタイピングできるBluetoothキーボード

ロジクール K780 マルチデバイス Bluetooth キーボード

文/ジャイアン鈴木


 ロジクールは3台のPC、スマートフォン、タブレットなどを切り替えて利用できるワイヤレスキーボード「ロジクール K780 マルチデバイス Bluetooth キーボード(以下、K780)」を6月29日に発表、7月1日に販売を開始した。K780はテンキー付きのフルサイズキーボードで、ロジクールのキーボードのなかでハイエンドモデルとして位置づけられている。

「ロジクール K780 マルチデバイス Bluetooth キーボード」直販価格1万250円/発売中。

 本製品最大の特徴は、キーボード左上に配置されている“Easy-Switchボタン”。あらかじめPC、スマートフォン、タブレットを登録していれば、この“Easy-Switchボタン”を押すだけで、すぐに該当するデバイスで文字入力が始められる。切り替え速度は非常に高速で、“Easy-Switchボタン”を押してからホームポジションに両指を移動している間に切り替えは終了している。OSやそのバージョンによって多少切り替え速度が異なる可能性はあるが、タイムラグはほとんど存在しないと考えてよさそうだ。

数字が振られた白い3つのキーが“Easy-Switchボタン”。接続しているデバイスの切り替えはほとんど瞬間的に行われる。

本製品にはロジクール独自規格のUnifying対応ドングルが同梱されており、Bluetooth接続だけでなくドングル経由でPCと接続することも可能だ。

 意外なほど使い勝手がいいのが“スマホ・タブレット両用スタンド”。K780には横幅380ミリの筐体ギリギリまでスタンドが設けられており、最大厚さ10.5mmまでのスマートフォンやタブレットを立てられる。たとえば10インチクラスのタブレットを横置きで、5インチクラスのスマートフォンを縦置きで同時に立てられるのだが、物理的にウィンドウがふたつ増えることになり非常に快適だ。たとえばタブレットにFacebook、スマホにLINEアプリを立ち上げていれば、コメントやメッセージが来たときにフルサイズのキーボードですぐに返事できる。長文メッセージを返さなければならないときも億劫ではない。

デスクトップPCやノートPCと平行して、タブレット、スマートフォンを利用できるのは便利。極端に端末の厚みが変わらなければ、立てている端末の角度も綺麗に揃う。

ケースを装着すると厚さが10.5mmを超えるスマートフォンは多い。もしK780と組み合わせて使うことを想定しているのであれば、事前にスマートフォンやタブレットのケース込みの厚さを確認しておこう。

 さて肝心のキーボードとしての使い勝手についても触れておこう。K780のサイズは380×158×8~22mm、重量は約875g。薄型のキーボードにしてはかなり重く感じるが、大型タブレットを立てかけても倒れないようにするため、あえて鉄板などの重量物を内蔵しているものと思われる。

 キー構造はパンダグラフ方式で、キーピッチは19mm、キーストロークは2mm、押下圧は60g。パンタグラフ方式を採用しているおかげでキーの中心を外れた場所で入力しても違和感はなく、またキートップが円形なので狭苦しさも感じない。キーストロークが2mmと浅いので強くタイピングする人は強く底打ちしてしまうかもしれないが、軽いタイピングを心がければすぐ慣れるレベルだろう。

キートップは円形だが、主要キーのサイズは皆同じで、配列も素直だ。数時間使えば、手に馴染むはずだ。

 メディア再生、音量コントロールなどの機能キーは装備しているが、ほかのフルサイズキーボードによくあるブラウザー、メールソフト、電卓アプリ起動用の機能キーは用意されていない。その代わりに搭載されているのが、ホーム、メニュー、戻るキーだ。この3つのキーは、iOSやAndroidスマートフォン、タブレット用に用意されているもので、ホームボタンや画面に触らなくても素早くホーム画面を呼び出す操作などが可能だ。このことからもK780が、PCと一緒にスマートフォンやタブレットを操作することを前提に開発されたことがよくわかる。

 なお本製品はWindows、Mac、iOS、Android、Chrome OSに対応しているが、一部の記号がキートップ通りに入力できない。これはOS側の仕様によるものなので、よく使う記号は配置を覚えるか、もしくは辞書に単語登録するといいだろう。

ホーム、メニュー、戻るキーは、Easy-Switchボタン横の“特等席”に配置されている。

 円形のキートップはやや特殊だが、「ロジクール K780 マルチデバイス Bluetooth キーボード」の使い勝手は意外なほど素直だ。メカニカルキーボードが好みの方には選択肢には入らないだろうが、ノートPCの薄型キーボードに慣れている方はぜひ店頭で打ち心地を試してみてはいかがだろうか?

K780は角度調節機構を備えていない。傾斜は付いているが、入力しやすい角度か試したほうがいいだろう。

筆者プロフィール:ジャイアン鈴木

EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで編集兼ライターとして勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始しました。