第2回
Windows 10 Mobile注目の新機能「Continuum」とは

VAIO Phone Bizならではの使い勝手を知ろう

文/山口健太


 スマートフォンを外部ディスプレイに接続し、キーボードやマウスを組み合わせてPCのように利用できる――この未来を先取りしたような機能が、Windows 10 Mobileの「Continuum for Phones」だ。

 VAIO Phone Bizのロードテスト第2回では、ビジネス利用にあたって最も注目度の高い、このContinuum機能について見ていこう。

Windows 10 Mobileの目玉機能「Continuum」とは?

 VAIO Phone Bizは、Windows 10 Mobileの「Continuum for Phones」機能に対応しており、外部ディスプレイと組み合わせてPCのように利用できる。冒頭の画像は、標準のWebブラウザー「Microsoft Edge」によるContinuum for Phonesの例だ。一方、PC向けのWindows 10も、2-in-1型のデバイスなら「Continuum」機能を利用できる。

 本記事では前者のスマートフォン向け機能を取り上げるが、この2つに共通するのは、利用シーンに合わせてユーザーインターフェイスが最適化されるという点だ。

 実は、スマートフォンの画面を大型ディスプレイに出力するという機能自体は、珍しいものではない。iPhoneやAndroidの中にも対応機種は多い。写真や動画を大画面で楽しむだけなら、スマートフォンの画面を大きく映し出すだけで十分といえる。

 だが、Continuumは単なる画面の外部出力機能ではない。最大のポイントは、Continuumに対応したUWPアプリならば、画面の大きさに合わせてユーザーインターフェイスが最適化されること。

Continuum対応のUWPアプリ「Twitter」の例。

 Windows 10 Mobileのユーザーが期待しているのはOfficeを中心とした生産性アプリケーションの利用だろう。そのためには、スマホの画面をそのまま引き伸ばすのではなく、大画面にふさわしい画面レイアウトや情報量が期待される。これを実現するのが、Windows 10 MobileのContinuum機能というわけだ。

無線接続のContinuum、有線とはどう違う?

 ここでWindows 10 Mobile端末とContinuumの関係について、改めて確認しておこう。Continuumへの対応は、端末が搭載するチップセットによって異なる。VAIO Phone BizのContinuum対応は無線接続のみで、より高速な有線接続には対応しない点は注意を要する。

 では、Continuumは無線と有線で、どれくらいの違いがあるのだろうか。たとえば会議室のテレビにVAIO Phone Bizを無線接続し、PowerPointのスライドを表示するといったプレゼン用途なら、無線が便利だ。発表者は自由に歩き回りながら、VAIO Phone Bizをコントローラーとして使えるからだ。

 一方、画面を頻繁に切り替えながら本格的な文書を作るなど、ヘビーな用途では有線に優位性がある。無線では画面を圧縮して転送するため、描画に遅れが生じやすいからだ。だがPCで作った文書を手直ししたり、Webサイトの情報を検索したりする程度なら、無線でも十分に実用的な速度を得られる。

 VAIO Phone Bizを導入する上でぜひ確認したいのが、無線によるContinuumを用いて、必要な業務をこなせるかという点だ。そこで重要になってくるのが、無線Continuumをなるべく快適に使うための「Miracastアダプター」選びだ。

Continuum対応アダプターはアクションテック製を推奨

 無線接続によるContinuumは、画面を無線で転送するために「Miracast」機能を用いる。一般的には、Miracast対応のアダプターを用意し、ディスプレイやテレビのHDMI端子に接続するのが確実だ。

 そのMiracast対応のアダプター製品の中でも、Continuumに最適化されたモデルとしてVAIOが公式に推奨しているアダプターが、アクションテック製の「ScreenBeam Mini2 Continuum」だ。

ScreenBeam Mini2 Continuum

 特に注目したいのが、アダプター本体にUSBのキーボードやマウスを有線接続できる点だ。これはMiracastのUIBC機能を利用したもので、VAIO Phone Biz側に無線のキーボードやマウスをBluetoothで接続するよりも、操作性が向上するというメリットがある。

 今後は上位モデルも登場する予定だ。「ScreenBeam Pro Premium」は、AC電源を利用し、より安定した動作を見込める。さらにそのビジネス向けモデルでは、無線チャネルを切り替える機能に対応。オフィス内で多数のMiracastデバイスを同時利用する際にも対応できるという。

ScreenBeam Pro Premium(2016年7月発売予定)

 使い分けとして、訪問先の会議室などで使う持ち歩き用としてはScreenBeam Mini2を、オフィスの自席に据え置いての利用ならScreenBeam Pro Premiumや、そのビジネス版が適しているだろう。

次回は――仮想環境や海外利用など、一歩進んだ使い方にも注目

 VAIO Phone Bizが対応する機能の中でも、最も熱い視線を浴びているContinuum機能。本記事では導入にあたってのポイントに焦点をあてた。次回は仮想環境の利用や海外での利用など、より進んだ使い方を検証していきたい。

筆者プロフィール:山口健太

1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て2012年より現職。主な執筆媒体は日経BP ITpro、週刊アスキー、ITmedia、マイナビニュースなど。著書に『スマホでアップルに負けてるマイクロソフトの業績が絶好調な件』(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)。