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2017/12/07

中小店舗がキャッシュレス化の波をつかまえるためには?



スマホの注文・クレジット決済で顧客の「待ち時間」を解消できる「PayMine

日本では利用の進展が遅いと言われていたキャッシュレスのクレジット決済も、アマゾンや楽天などネットショップの使用増加でごく普通のものになった。しかし、中小リアル店舗での普及はまだまだだ。専用カードリーダーの購入や個別のクレジット会社との契約など、導入ハードルは低くない。両備システムイノベーションズが2017年12月にリリースする「PayMine」は、この導入ハードルを大幅に低下させた。今後の中小店舗でのクレジット決済導入を大きく推進する可能性を持っている。

文/狐塚 淳


「PayMine」は注文からクレジット決済までを一貫してスマホで行える

店舗サービスのボトルネック「待ち時間」を解消するソリューション

「PayMine」のもともとの開発目的は店舗へのクレジット決済の導入自体ではなく、注文の際、あるいはレジでの顧客の「待ち時間」を解消することだった。「PayMine」の発想が生まれたのは高速道路のサービスエリアだという。

「2年前に弊社の専務取締役が、旅行していた時にサービスエリアの食券自販機の前にできた長い行列を見て、スマホで注文・決済できればこうした課題を解決できるだろうと、ソリューションの開発を思い立ちました」と、両備システムイノベーションズPayMine事業部リーダーの眞鍋氏は振り返る。

 顧客満足度を向上させるために、店舗は商品の品質とともに高いサービスの質を求められる。飲食店の場合なら、料理やドリンク自体のパフォーマンスとともに、それを提供するサービスでお客様を満足させなくてはならない。しかし、オーダーからサーブ、チェックまでがスムーズに進まないことも珍しくはないだろう。立て込んでいるときに人手が足りずオーダーを待たせたり、レジ前に長い行列ができたりすれば顧客満足度の低下につながってしまう。

 こうしたボトルネックになりがちな「待ち時間」を解決するために開発されたソリューションが「PayMine」だ。「PayMine」を導入している店舗では、お客様は事前に所有しているスマホから注文とクレジット決済を済ませることができるため、オーダーとレジ決済を省略できる。このため、長い待ち時間に苛立つこともなくなる。

「店側にとっても、スタッフの業務負荷を削減できるのはもちろん、オーダーミスやレジ打ちの人手によるミスがなくなるというメリットもあります。さらに、キャッシュレス化による販売機会の増大が望めます。お客様が持ち合わせが少ない時でも、クレジット決済できるなら、本当は欲しい少し高い方の商品を購入できるなどですね。日本人も海外ではクレジットカードの使用率が上がりますが、それは海外からやってくる観光客も同じため、活発化するインバウンドのニーズを掘り起こせるでしょう」と、眞鍋氏は店舗にとっての多面的なメリットを説明する。

専用カードリーダーもシステム構築も不要なクレジット決済

 注文から決済までの一貫したシステムまではいかなくても、これまでにクレジット決済の導入を考えたことのある店舗経営者は少なくないだろう。しかし、専用のカードリーダーの購入や、クレジット会社ごとの審査などのハードルが、中小店舗での導入ハードルになっていた。「PayMine」はクレジットカード決済に、BASE株式会社の「PAY.JP」という国内で広く利用されている金融決済基盤を使用する。このため、店側はパソコンなどから「PAY.JP」に事前に登録している必要がある。一方客側は手持ちのクレジットカードを「PAY.JP」で利用できるようにスマホから「PAY ID」を取得しなくてはならない。お互いにこの登録をするだけで、決済関連の個人情報などは、店には一切残らず「PAY ID」上でやりとりされる。セキュリティに留意したシステムの構築は必要なく、手軽にクレジット決済を開始できる。

「PayMine」を利用するには、クレジット決済基盤のPAY.JPに登録を

 この基盤の上でスマホによる注文からカード決済までの一連の流れを実現したのが「PayMine」だ。

「PayMine」上で店側は手軽にメニューページを作成できる。顧客は専用アプリのダウンロードなどは必要なく、スマホのブラウザでメニューページにアクセスし、注文する品と数量を選び、注文確認画面に進む。そしてIDに登録してある使用可能なクレジットカードを選択して、使用条件に同意して注文を完了する(ゲストでの利用も可能だ)。注文情報は店側のパソコンやスマホで確認できるため、顧客はオーダー待ちやレジ待ちなしに商品を受け取れる。


スマホでの「PayMine」利用の流れはシンプル(メニュー → 注文 → 決済)

「PayMine」の注文・決済の仕組み(※売上に応じてPAY.JPクレジット手数料及びPayMine販売手数料がかかる)

「注文確認画面には自由項目欄があるので、テイクアウトであれば受け取り時間、フードコートであればテーブル番号、ケータリングであれば住所などの情報を送れるため、スムーズな商品・サービス提供が可能になります」(眞鍋氏)

 店舗サイドでは注文の着信タイミングに気付きにくいという声があるため、アラートの機能を開発した。また、オプションのレシート・プリンターを接続すれば、注文と同時にレシートがプリントアウトされるので、注文対応の見落としはない。

 メニューページのURLをQRコードにしたチラシを簡単に作成できる機能もついているため、店側から顧客サイドへのサービス訴求も簡単に行える。

 これまでにもファミレスや居酒屋など、店舗備え付けのタブレットで注文を受け付ける店はあったが、「PayMine」は顧客自身が所有するスマホで、専用アプリをダウンロードする必要もなく、インターネットブラウザから注文ができる点が画期的だ。

両備システムイノベーションズ PayMine事業部 リーダー 眞鍋氏

導入ハードルをゼロに近づけた「PayMine」が、さまざまな店舗へ

 店舗のビジネスの流れを改善するソリューションというと、導入準備や初期コストが大変そうなイメージだが、「PayMine」はこれらを限りなくゼロに近づけているため、導入ハードルは大変低くなっている。

「初期費用はありませんし、専用の機器も必要ありません。とりあえず簡単に始められます」と、眞鍋氏は強調する。

手数料も各クレジットの手数料に「PayMine」の手数料が一律3%乗る仕組みなので、利益予測も立てやすい。

「PayMine」は一律の利用手数料だけで使用が可能

「PayMine」の利用に適した店舗はさまざまだが、飲食や美容室、テイクアウトなど、少人数経営の店なら、忙しい時間に使ってみたいと思うのではないだろうか?

 特にリピーターの多い店では顧客にPAY IDの登録も進めやすく、利用率向上も難しくないだろう。「PayMine」の対象となる顧客は10代後半から60代までの、クレジットカードが利用できて、スマホでECサイトの利用などに抵抗のない年代だ。

 「PayMine」は開発された当初の2017年8月には、両備システムイノベーションズの本社がある岡山県内で営業をスタートしたが、新しいソリューションに敏感な東京の方がニーズが掘り起こしやすいと考え、営業チームを東京に移し、9月末からは首都圏をターゲットに営業を開始した。

 まだ、リリースから間もないが、はやくも導入した店舗が出てきているので、異なるタイプの利用法を紹介しよう。

 岡山県総社市の美容室、メンズヘアサロンVoyage(ボヤージュ)は、美容室での「PayMine」利用に先立って物販での利用を開始した。Voyageでは独自のシャンプーなどの製品を販売しており、ホームページに掲載したそれらの情報を「PayMine」の注文・決済と連携、商品は店舗渡しという販売方法に利用している。物販利用から美容室利用への顧客の掘り起こしも期待している。

 東京三軒茶屋の揚げピザ専門店C’est Moi!(セ・モア)は、片手で持って歩きながら食べられるフリッツァと呼ばれるピザが人気の店で、各種メディアにも露出している。C’est Moi!ではテイクアウトの待ち時間解消に適していると、導入を即決し、ひと月足らずで利用を開始した。

揚げピザで人気のC’est Moi!では、「PayMine」テイクアウトの待ち時間解消に力を発揮している

 そのほかにも、池袋のコーヒーショップで、テイクアウトの予約に利用するという案件などが進行中だ。

「首都圏の先進的な店舗での事例を積み重ねることで、地方で営業する際に紹介しやすくなりますし、そのお店を利用したお客様のSNS拡散も期待しています。最終的にはそうした情報を新規ユーザー店舗が自ら発見し、登録して利用してくれるようになるのではと期待しています」と、眞鍋氏は販売戦略を紹介する。

キャッシュレス化を考えるさまざまなビジネスのパートナーに

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、キャッシュレス化の波は高まっていくだろう。チェーン店などでは独自のプリペイドカードを発行する例も多く見られるし、電子マネー対応を図っているケースもある。また国内ではロイヤルホストがキャッシュレス店舗「GATHERING TABLE PANTRY 馬喰町」を開店するなど、キャッシュレス化に向けた動きが盛んだ。しかし、実店舗を運営しながら、キャッシュレスを低コストで実現する方法は限られている。手軽にキャッシュレス販売を実現できる「PayMine」は多くの中小店舗やこれまでキャッシュレス化に縁遠かったビジネスにとって、新しい販売機会やビジネスモデルが誕生するきっかけとなるのではないだろうか。

「家電の設置や修理、指圧・整体などの出張サービスなど、訪問時に決済を行う必要があったサービスも『PayMine』でキャッシュレス化が可能になります。また、B2Bでは、導入が容易なキャッシュレスのクレジット決済システムとして卸問屋の単発取引などにも有用だと思います」と、PayMine事業部の朝倉氏は今後の新しい販売経路の可能性を語った。眞鍋氏は将来的には「PayMine」の海外展開も考えたいと付け加えた。

両備システムイノベーションズ PayMine事業部 朝倉氏

キャッシュレス化が企業や顧客に提供するメリットは大きい。しかし、電子通貨はこれから標準化が進んでいく段階だし、スタンダードがしっかりしているクレジットカードは、中小の店舗などには導入ハードルが高かった。そんななかにあって、両備システムイノベーションズが提供する「PayMine」は、ほとんどの日本人が所有するスマホによる注文からクレジット決済までの流れを、スピーディーかつ容易に実現できる。リアル店舗や出張サービスなどの今後のキャッシュレス化に大きく貢献できるソリューションだ。

株式会社両備システムイノベーションズ

URL: https://www.ryobi-si.jp/

両備システムイノベーションズは、情報サービスのトータルソリューションを提供する両備システムズグループのなかで、「ICT技術で起こす未来イノベーション」をキャッチフレーズに、コンピュータや周辺機器の販売、ソフトウェア開発、ハードウェア保守サービスなどを事業展開している。本社岡山市。

筆者プロフィール:狐塚淳

 スマートワーク総研編集長。コンピュータ系出版社の雑誌・書籍編集長を経て、フリーランスに。インプレス等の雑誌記事を執筆しながら、キャリア系の週刊メールマガジン編集、外資ベンダーのプレスリリース作成、ホワイトペーパーやオウンドメディアなど幅広くICT系のコンテンツ作成に携わる。現在の中心テーマは、スマートワーク、AI、ロボティクス、IoT、クラウド、データセンターなど。

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