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2019/01/25

あの人のスマートワークが知りたい! - 第19回

池澤あやかさんの働き方を学ぶ――エンジニアとタレントの「複業」を華麗にこなす方法



スマートワーク総研 アンバサダー就任記念インタビュー

ITに精通したタレントとして活躍しながら、ソフトウェアエンジニアの仕事もこなしている池澤あやかさん。スマートワーク総研の連載を始め、多数のメディアへの露出も多い。そんな池澤さんだが、このたびスマートワーク総研のアンバサダーに就任することが決まった。これを機会に、複業を華麗にこなしている池澤さんの働き方についての考え方を伺った。

文/まつもとあつし


池澤 あやか(いけざわ・あやか)
タレント・エンジニア。東宝芸能株式会社所属。2006年に第6回東宝シンデレラ審査員特別賞を受賞し、同年映画「ラフ」にてデビューを果たす。2014年慶應義塾大学環境情報学部を卒業後は、タレントとして活躍しながらフリーランスのソフトウェアエンジニアとしても活動している。現在、スマートワーク総研にて「池澤あやかの 体験!スマートワークテクノロジー」連載中。

複業を始めるきっかけとその実情

── 池澤さんがタレントとエンジニアの「複業」をこなしていることは有名ですが、具体的にはどういったスタイルで活動をされているのでしょうか?

池澤 基本的に、タレント活動は事務所に所属しながら、対してエンジニアはフリーランスとして活動しています。どちらの仕事も「案件」単位で引き受けている感覚ですね。個人の認識としてまったく異なる職業なので、明確に分けて仕事をこなせていると思います。エンジニアとしてはプログラミングがメインのお仕事で、ハードウェアは趣味です。

── そもそも、なぜこのようなお仕事のスタイルになったのでしょうか?

池澤 タレント活動は中学3年から始めていたのですが、中高一貫の進学校だったので大学へ進学しました。その大学(編注:慶應義塾大学環境情報学部)のカリキュラムが、エンジニアリングから法学までいろいろ幅広く学べるスタイルだったのです。そのなかでも面白そうだな、と思ったのが「Web制作」の授業で、それがきっかけとなってプログラミングを始めました。

── ウェブ制作と一口で言っても、プログラミングを伴わない「デザイン」の方向に進む人も少なくないと思います。ジェンダーで区別するのも問題かもしれませんが、女性でプログラミングを選ぶのはレアなのではないでしょうか?

池澤 そうかもしれません。デザインも勉強していたのですが『難しいな……』と。デザインには「答えがない」じゃないですか。「なんとなく良い」とされている基準はあるものの「明確な答え」のない世界はちょっと苦手というか(笑)。プログラムのほうはゴールが明確になっています。最善の方法を突き詰めると難しいところもあるかもしれませんが、ある程度の「答え」が決まっているのでプログラミングが好きなのです。デザインかプログラミングか、というと文系理系で男女比が決まる傾向にあると思うんですが、文系理系が壁なく最初にいろいろなことを学べるカリキュラムだったので、自分の志向する興味の対象が見つけやすかったんだと思います。

── 大学時代もタレント活動はしていたんですよね。入学時から二足のわらじを履こうと決めていたのですか?

池澤 大学時代に、Web制作会社でアルバイトをしていたんです。社長と社員数名、バイト数名という小規模な会社だったのですが、そこで「フリーランスで食べていく」という世界を身近に感じたんですね。私も『フリーでやれそう』だと。ところが父親は普通の会社員、母親は元アナウンサーで専業主婦、といった環境だったので、両親からは「普通に就職するんでしょ?」というプレッシャーがあったんです(笑)。そのため大学3年のときはインターンに行ったり、アナウンサースクールに通わされたりしましたね。

── しかし最終的にフリーランスという道を選んだのは、なにか大きな転機があったのでしょうか?

池澤 タレント活動のほうで、たまたま卒業の翌年のレギュラーが決まったんです(笑) Web制作のバイトのこともあり『自分はいつでも就職できる』と安易に考えているところもありました。『手に職があればなんとかなる』とも思っていて、タレントとして喋れなくなったらソフトウェアエンジニアを専業にすればいいや、と。

── 実際、エンジニアのお仕事はどうだったんですか?

池澤 新卒当時はつたないところもあったと思うのですが、1年ぐらい頑張ればどうにかなるか、という楽観的な考えで。案件的にはいろいろあったのですが、卒業したての頃はPHPとWordPressを使った構築やカスタマイズが多かったですね。そのほかJavaScript、HTMLのCSS(スタイルシート)あたりがメインでした。

── 構築がメインのお仕事だったんですね。デザインは別にデザイナーさんを立てるような形でしょうか?

池澤 基本的にはそういうことが多かったのですが、一応デザインも多少こなしました。前述のバイト先は社長1人にアシスタントが付いて複数の仕事を回していくという仕組みの会社だったので、デザインからサーバー構築までひと通り自分でこなす必要があったのです。当時はPhotoshopが手放せませんでしたね。

── それはスゴいですね。では今も、腕一本でなんとかなる?

池澤 なんとかなるかな、とは思っていますが、タレント業という余計なことをやっているので(笑)、最新技術をキャッチアップするために『もっと勉強しないと……』という思いもあります。

このツールがエンジニアとタレントの複業を可能にしている

── スケジュール管理についてお伺いします。タレント業は所属事務所のマネージャーさんが管理されていると思うのですが、そのなかでエンジニア業はどれぐらいこなせるものなのでしょうか?

池澤 現在は、とあるスマートデバイスを開発している企業をメインに働いているのですが、トータルで週3~4日ぐらいエンジニアとして働けるような状況にありたいと思ってスケジュールを調整しています。打ち合わせの時間を調整するなど、タレント業のない日に複数の案件を集中させるようにしています。じつはこのインタビューの後にもエンジニアの仕事があるんです(笑)。

── スケジュールの管理には何を使っていますか?

池澤 Googleカレンダーを使っています。事務所のマネージャーさんには、この日時と時間帯にはエンジニアとして働きたいので、ここを避けてお仕事を入れていただくように、というような話をしています。ときどきマネージャーさんが気を遣ってくれて、タレント業の打ち合わせもオンラインでやったりしますね。

── オンライン会議のツールは何を使っていますか?

池澤 「Zoom」を使っています。若いマネージャーさんなので、デジタルツールを使うことには抵抗ないようです。打ち合わせ先のクライアントさんも柔軟に対応してくれることが多いです。

── エンジニアとして、ほかに活用しているサービスはありますか?

池澤 やっぱり「Slack」「GitHub」ですね。あとは「G Suite」や「Office365」などを普通に使っています。それから「esa」というドキュメント管理サービスを使っています。チームで情報を共有できるので、議事録や資料をそこにすべて投げておくことで容易に共有ができるんです。一緒に働いているほかのエンジニアさんたちもフリーランスが多く、出社義務がなくて勤務時間もバラバラだったりするので、出られなかったミーティングの情報などをesaで共有しています。

池澤さんが利用しているドキュメント管理サービス「esa」。チームでのゆるい(けれども素早い)情報共有に優れている。

肩肘張らない、ふんわりした働き方改革の実現を

── 働き方改革について、どのように感じていますか?

池澤 徐々に働き方改革が進んでいる感触はあります。私もリモートワークに憧れてエンジニアを志したというような側面もあるのですが、しばらく働いてみると意外にリモートワークに向き不向きのあることがわかってきました。私も今はあまりリモートワークが得意ではないんです。職種というより、人によるのかな、と思います。マジメな人はリモートワークに向いていると思うんです。その逆に、朝に起きられない、規則正しい生活を送れない人、そういう人こそリモートワークを理想としているのでしょうけど、実際は向いていないのでは。自分に重ね合わせている面もあるんですけど(笑)、いつか気づく日が来ると思います。私も当初の憧れに反して、出社する「場所」があったほうが働きやすいと感じるようになりましたから。

── 出社をするのはコミュニケーションを求めるためにですか?

池澤 私の場合は「規則正しさ」ですね。何時から何時までその場所にいて、集中して作業をする、というような環境が性に合っているようです。あとは、ほかのメンバーのどうでもいい会話が耳に飛び込んでくることがあって、それが仕事上で重大なヒントになることが多々あるのです――いえ、本当はリモートワークもしたいんですよ(笑) でも1人で規則正しく働くのが苦手でして……。あとは周囲の目も必要だと思います。誰から何を言われるでもなく進捗を管理されているような感触があったほうが仕事が進みますね。

── リモートワーク環境を厳しめに管理するツールもいくつかあって、活用している企業も少なくないですよ。

池澤 デジタルでキッチリ管理されるのはちょっと(苦笑)。もう少し「ふんわり」と管理されているような環境が整ってくれば、もっとリモートワークがしやすくなるのではないかと思っています。

── 働き方改革で次に来るトレンドを予想するとしたら?

池澤 働き方改革のマインドが浸透してきて、今まで残業たっぷりだった状況から「定時で帰る」動きが激しくなっていると思います。しかし今度は、それへの「反発」が来るのではないかと。また、リモートワークやテレワークもこれといった固定スタイルがあるのではなく、まだまだいろいろなことを試す段階だと思っています。

── 最近では「ワーケーション」という働き方も注目されています。旅行して半分有給休暇を消化しながら働くという、社員にとってももちろん、有給休暇を消化してもらいたい会社にとっても都合のいい働き方です。

池澤 それ、楽しそうですね! 全国のコワーキングスペースを渡り歩く旅人、みたいな働き方ができそうです。ソフトウェアエンジニアだからこそできる働き方がまだまだありそうですね。そういえば先日、GitHubのサービスが停止して仕事ができないなんてこともありました。そういった不慮の状況にも対応できる環境が必要かもしれません。

スマートワーク総研アンバサダーとして
会社と会社、会社と個人、個人同士を「つなぐ」手助けを

── 今回、スマートワーク総研の「アンバサダー」に就任していただくこととなったわけですが、まずスマートワーク総研についてどのような印象をお持ちですか?

池澤 企業に属していると他社の環境を知ることはあまりないと思うので、ほかの企業がどういう働き方を推奨しているのかを知ることのできる、貴重なメディアだと思っています。会社と会社の間をつなぐような存在なのではないでしょうか。

── アンバサダーとして今後、どういった活動をしていきたいと思いますか?

池澤 実際にエンジニアをしているという視点からいうと、どうしてもエンジニアは引きこもりがちになってしまうので(笑)、外部の方々と交わるきっかけとなる講習会やトークイベントを盛り上げていきたいと思います。いろいろな会社の方々がさまざまな取り組みをされているということを多くの人に知っていただいて、働き方改革のボトムアップにつながる活動をしていきたいですね。会社と会社、会社と個人、個人同士を「つなぐ」ようなことのお手伝いができればと思っています。

── ありがとうございました。

池澤あやかさんには今後も働き方改革をサポートするサービスの紹介やイベント出演などを通じて、スマートワークの推進にご助力いただきます!

働き方改革ソリューションをギーク女子が毎回体当たりで紹介!

 スマートワーク総研アンバサダーの池澤あやかさんが、働き方改革に有用なソリューションを体当たりレポートする「池澤あやかの 体験!スマートワークテクノロジー」も好評連載中。

筆者プロフィール:まつもとあつし

スマートワーク総研所長。フリージャーナリスト・コンテンツプロデューサー・研究者。取材・執筆と並行して東京大学大学院博士課程でコンテンツやメディアの学際研究、法政大学・専修大学にて講師を勤めている。著書に『ソーシャルゲームのすごい仕組み』(アスキー新書)、『コンテンツビジネス・デジタルシフト』(NTT出版)など。

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