Microsoft 365で業務効率アップ!【第87回】

テレワークだから活用できる音声入力(1)


今回から2回連続で音声入力の方法を紹介していく。実は、テレワークの今だからこそ、音声入力を大いに推奨したいのだ。いうまでもないが、音声入力とは、自分の声でしゃべってテキストを入力する作業だ。会社では周囲に声がうるさいといわれることがあって使いづらいが、在宅勤務なら周囲の目を気にすることがなく、音声入力ができるはずだ。もちろん、家族には多少協力してもらう必要があるが。

文/戸田 覚


Wordで音声入力する

 まずは、Wordでの音声入力を紹介する。今回は、Microsoft 365の最新版で紹介していく。バージョンが古いと使えないケースがあるので、その際には、Windowsの標準音声入力を使うか、次回紹介するGoogleドキュメントを使ってみればいいだろう。なお、音声入力には、ヘッドセットの利用がお勧め。こちらも、Web会議で利用機会が増えているので便利に使えるはずだ。

 Wordの音声入力は、「ディクテーション」という機能で、最近新たに追加されているのだ。

 使い方は簡単で、まずはディクテーションの設定で日本語に切り替える。続いて、機能のボタンクリックすれば、しゃべった内容がそのままテキストになる。

 多少ミスがあっても気にせずにどんどん入力して、後でまとめて直せばよい。もちろん、Wordなら、キーボードが使えるので修正も簡単だ。句読点や改行は音声で処理しようと考えず、直接キーでタイプした方が手っ取り早い。

音声入力は、「ディクテーション」で利用できる。最初に言語を日本語に切り替えておこう

メニューをクリックすると音声入力が始まる

音声入力できた。句読点や改行はキーボードを利用した

スマホのWordでも音声入力可能

 WordはAndroid版で音声入力が可能だ。iPhone版では記事執筆時点では機能が搭載されていないので、iOSの標準音声入力機能を利用すればいいだろう。

 Android版のWordでは、「ディクテーション」をオンにすると準備完了だ。画面に表示されるマイクの絵をタップすれば音声入力が可能だ。

 パソコンと違って口元に近づけて入力できるので、認識率は上々だ。なお、ファイルをOneDriveに保存すれば、スマホの音声入力で作成したファイルをパソコンでも簡単に利用できる。

 次回は、Googleドキュメントで音声入力する方法を紹介する。

Android版のWordでディクテーションの設定をオンにしておく

右に表示されているマイクのボタンをタップする

しゃべった内容がテキストになる

筆者プロフィール:戸田 覚

1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。