Microsoft 365で業務効率アップ!【第93回】

MacでもOfficeなら迷わず使えてデータ連携も


前回は、Mac版のMicrosoft OfficeがWindows版と較べても違和感なく使えることを紹介した。最新のディクテーションも便利に利用できる。今回は、Mac版ならではの機能を中心に紹介していこう。表の取り込みは、写真で撮影した表をOCRのように変換しExcelのデータにできる。こちらは、将来Windowsにも搭載される可能性もありそうだが、iPadと連携したSidecarによる便利な手書きは、まさにMacの真骨頂だ。

文/戸田 覚


紙の表を撮影し、Excelのデータにする

 Mac版のExcelでは、写真から表を挿入する機能を搭載している。iPhoneなどで撮影した表を取り込んで、そのまま文字認識してデータ化できるすごい機能だ。

 今回は詳しく紹介しないが、iPhoneとMacの連携は素晴らしく、撮影した写真はiCloudでそのまま読み込んだり、AriDorpで転送できる。

 撮影した写真をExcelで読み込めばテキストに変換してくれる。変換には少し時間が掛かるが、苦痛になるほどではないだろう。当然だが、日本語の認識にも対応している。

今回はこんな写真を読み込む。画像はiPhoneからAirDropで転送したところだ

Excelの挿入メニューで「画像からのデータ」で取り込んだ写真を指定する

少し待っているとデータのExcel化が完了し、画面の右にデータが表示される。ここでの修正も可能だ

ワークシートに表を取り込んだ

Sidecarを使って手書きする

 Macでは、iPadをサブディスプレイにするSidecarという機能がOSに標準搭載されている。Macの画面が狭いと感じたときにはとても便利だし、ワイヤレス接続なので非常に使い勝手がいい。

 さらに素晴らしいのが、Apple Pencilが使えること。Microsoft Officeの手書き(描画)機能はMacでは使いづらいのだが、Sidecarを利用すれば、iPad上でApple Pencilを利用した快適な手書きが利用可能だ。

 Windowsには、ペンが利用できる2in1パソコンがあるが、Macは残念ながらクラムシェルしかない。しかし、iPadを組み合わせることで手書きを組み合わせた表現力の高い書類を作れる。

SidecarでiPadをサブディスプレイにできる

右のiPadがMacのサブディスプレイになった

ExcelのウィンドウをiPadに移せばApple Pencilで手書きができる

Mac側にウィンドウを戻して作業を続けることもできる

筆者プロフィール:戸田 覚

1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。