ビッグデータやAI（人工知能）を活用して情報を収集・分析し、企業の経営向上をサポートする職種。かつて、データの収集、分析、統計は担当ごとに仕事が分かれていたが、ビッグデータの誕生により、データを専門的に扱う人材が必要になった。そこで生まれたのが「データサイエンティスト」である。

類似する仕事にデータの収集と分析を行う「データアナリスト」があるが、データサイエンティストは、企業の課題解決までを行い、データアナリストよりも幅広い役割を担う。また、膨大なデータから新たな価値を見いだし、企業の事業戦略などに必要な情報を提供する。データサイエンティストが求められる業界は幅広く、ECサイトやWebサイトの開発、ソーシャルゲームサービス、BtoB企業でのデータ分析部門など様々である。他にも広告業界、アパレル、電力などIT業界以外でも重要視されている。

データサイエンティストになるには、専門の学校で学習する方法と、他業種からキャリアチェンジする方法がある。いずれの場合でも、データサイエンティストは、数学、統計学、機械学習、プログラミングなど、複数の専門知識が必要であることから、スキルの習得には自己研鑽が求められる。資格制度やスクールを活用し、習得するべきスキルの見通しを付けたうえでの学習が有効だ。
（青木逸美）