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ファクタリング

企業が保有する売掛債権(取引先から将来、代金を受け取る権利)を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス。法的には債権の売買(債権譲渡)契約にあたる。

通常、取引先から代金が入金されるのは、請求書を送って数か月後であることが多い。ファクタリングはオンラインで手続きが完結し、AI(人工知能)などが審査する場合は、早ければ即日入金される。手数料は高めだが、入金日よりも早く現金化が可能となり、資金繰りの改善が見込める。また、借入や融資と違って負債が増えないため、企業のメリットは大きい。ただし、手数料が高すぎると利益が大幅に減少するので、業者選びは慎重に行う必要がある。

ファクタリングの契約手続きには、ファクタリング業者と利用者で完結する「2者間ファクタリング」と、売掛先への通知・承諾が必要な「3者間ファクタリング」がある。手数料の相場は、3者間は1.0~9.0%で、2者間は10~20%ほどだ。

ファクタリングには、売掛債権の貸し倒れリスクを回避するための「保証型」もある。例えば、取引先が倒産して売掛金が回収できなくなった場合は、保証会社が補償金を支払ってくれる。保証型ファクタリングの利用には、保険料のような利用料が発生する。

最近、個人が勤務先に対して有する給与(賃金債権)を、給与の支払日前に一定の手数料を徴収して買い取り、給与が支払われた後に、個人を通じて資金を回収する「給与ファクタリング」という手法も現れている。「給与ファクタリング」は貸金業に該当し、財務局長又は都道府県知事の登録を受ける必要がある。登録を受けずに貸金業を営んだ場合は、「ヤミ金融業者」となる。

また、「事業者向けファクタリング」についても、経済的に貸付けと同様の機能を有している場合は貸金業に該当することがある。資金繰りに困る中小企業が現金化を急いでファクタリング業者を利用し、高額な手数料を請求される例が相次いでいるため、金融庁から注意喚起がなされている。
(青木逸美)