1分でわかるIT用語集

GitHub(ギットハブ)

プログラムのソースコードを、オンライン上で共有・管理するサービス。GitHub社によって運営され、個人・企業ともに無料で利用できる。Gitは、プログラム開発時にソースコードのバージョン管理を行うソフトウェアのことで、Gitの環境をオンライン上で提供するのがGitHub。

プログラマーがゼロからソースを作成すると、手間や時間がかかり、負担が大きい。GitHubを利用すれば、ソースコードを簡単に共有でき、変更履歴も把握しやすくなる。また、共同での開発に役立つ機能が豊富なので、効率よくスムーズに開発を進められ、品質の向上につながる。複数のバージョン管理に長けていて、誰が、いつ、何を編集したのかを簡単に確認し、バグが発生した場合も迅速に修正できる。

GitHubには多くのメリットがある一方で、クラウド上にソースコードを公開するため、情報漏洩のリスクがあり、しっかりしたセキュリティ対策が必須だ。

GitHubには、以下のような機能がある。

【リポジトリ】プログラムのソースコードや関連データを格納する保存場所。PC内にある「ローカルリポジトリ」と、ネットワーク上にある「リモートリポジトリ」に分類される。
【フォーク】編集やアクセス権限がない他のプログラマーのリポジトリをコピーし、改変することができる。
【プルリクエスト】フォークで改変した内容をオリジナルに反映させたいときに、他のプログラマーに通知する。
【マージ】プルリクエストで通知された変更内容を、自分のリポジトリなどへ反映させる。プルリクエストを受け取ったプログラマーが拒否した場合は、マージされない。
【コミット】リポジトリへファイルを追加したり、変更履歴を保存したりする。
【プッシュ】ローカルで変更した内容をリモートリポジトリに反映させる。
【ブランチ】変更履歴を分岐させ、複数のバージョン管理を行う。一方のブランチを編集しても他方には影響しない。

GitHubには「GitHub Community」というコミュニティがあり、利用者が気軽に質問や回答を記入できる。プログラマー同士が情報を共有することで、お互いのスキル向上に役立つ。また、世界中で作成されたコードを検索する機能も提供されている。2022年には、コーディング中にAI(人工知能)がコードの提案を行うGitHub Copilotがリリースされ、注目を集めている。
(青木逸美)