SNSを運用していく上で、さまざまな課題が出てくることがありますが、その中でも以下のような悩みをよくお聞きします。

  • Twitterのフォロワーを増やしたい
  • 自社アカウントやサービス・商品の認知度を上げたい
  • Twitterの投稿を販促に結び付けたい

今回はそれらの悩みを解決する方法として、Twitterキャンペーンを取り上げたいと思います。
Twitterキャンペーンというと、大手企業がやるもの、あるいはBtoCビジネスのみと思われる方もいますが、小規模な事業者やBtoBでも取り組めますので、まだやったことがないという場合はぜひチャレンジしてみてください。

ただし、やみくもにやればいいというものでもありません。何事も準備が大切!ということで今回は、キャンペーンを始める前に決めておきたいことなどを解説します。

Twitterキャンペーンの目的を明確にしよう

まずはキャンペーンの目的や意図を明確にしておきましょう。具体的には

  • フォロワーを増やす
  • 企業の認知度を拡大する
  • 商品やサービスの認知度を拡大する
  • 商品やサービスを体験するユーザーを増やす
  • Webサイトへの流入者を増やす

などが考えられます。

アカウントを開設したばかりの時や通常の運用をしていても、なかなかフォロワーが増えない場合は、フォロワー増加を目的としたキャンペーンを行うとよいでしょう。やはり初期の段階において、定期的に自社の投稿を見てくれる読者(=フォロワー)を確保することは重要です。

次の段階として、商品やサービスの認知度拡大を狙うケースがあります。自社のことを知ってもらうためには、商品やサービスについて投稿したツイートのリーチ数を増やす、あるいは関連サイトへの流入数を増やして理解を深めてもらうなどを目的にするキャンペーンです。

いずれにしても漠然としたものよりは、はっきりとした目的があった方が取り組みやすくなります。

Twitterの規約を確認しよう

キャンペーンをやる前にTwitterのヘルプセンターにある「キャンペーンの実施についてのガイドライン」「Twitterルール」「検索のルールと留意点について」目を通しておきましょう。特に禁止事項については要チェックです。

特典を用意しよう

キャンペーンの目的を決めたら、次は特典について検討します。プレゼントを用意することで、よりキャンペーンが促進します。プレゼントについては、

  • 自社の商品
  • 自社サービスの無料体験券
  • 自社商品・サービスの割引券・コード
  • 送料無料キャンペーン(通販の場合)
  • Amazonなどのギフト券
  • 資料や小冊子(ダウンロード形式/郵送形式)
  • キャンペーン専用の商品やサービスを企画

などが考えられます。割引券よりは、商品そのものをプレゼントする、あるいはサービスの無料体験の方が反応がよくなる傾向にあります。Amazonなどのギフト券はプレゼントとしては人気ですが、それ目当てでの応募も多くなる懸念もあります。そのようなユーザーは、キャンペーン後に離れてしまう可能性が高いと考えられます。

もちろん特典はユーザーにとって魅力的なものを用意したいものですが、せっかくキャンペーンを行うのであれば、「自社商品・サービスを体験してもらう機会を作る」と捉えてみるのも一つです。(だたし、この場合でも一定数特典目的のみのユーザーがエントリーしてしまう可能性はあります)

どのような方法で行うか決めよう

Twitterキャンペーンで最もユーザーが参加しやすいものは「フォロー&RT(リツイート)キャンペーン」です。対象となるアカウントをフォローし、該当の投稿(キャンペーン投稿)をRTしてもらいます。ユーザーにとって手軽に参加できることも魅力ですが、ユーザーのRTによって自然とキャンペーン投稿が拡散されていく効果も期待できます。

プレゼントは全員か抽選になるかも決めておきましょう。エントリーした人(抽選の場合は当選した人)とはTwitterのDMでやり取りを行います。

その他、Webサイトのキャンペーンページを用意し、そこから申込フォームを使ってエントリーしてもらう方法もあります。メリットとしては、自社で用意したフォームを使うため、ユーザー自身の個人情報をある程度取得できること。運用する側にとって、応募者の属性がある程度つかめれば、その後のマーケティング活動にも役立ちます。

一方で、ユーザーから見るとエントリーのハードルが大幅に上がりますので、「フォロー&RTキャンペーン」ほどの応募数は得られないかもしれません。しかし、応募が面倒でもエントリーしてくれたユーザーがいるのであれば、特典がよかったかあるいは運営元に好感を持ってくれているユーザーであると推測できます。

いずれにしても一長一短ありますので、自社の状況や目的に合わせて検討してみてください。

応募規約を決めよう

Twitterキャンペーンの内容が決まったら、応募の規約を作成しましょう。
キャンペーン期間、特典(商品)、応募方法や当選人数、抽選方法、結果発表や当選通知の方法について盛り込むほか、応募資格や禁止事項、商品発送方法や注意事項、個人情報の取り扱い、お問い合わせ先などについても記載します。
これらの内容をまとめてPDFデータでWebサイトへアップし、キャンペーン投稿にリンクできるようにしておくとよいでしょう。

まとめ

Twitterキャンペーンをやるのであれば、事前の準備がとても重要です。目的の明確化、特典の企画・準備、手法の決定など、まずはしっかり検討しておきましょう。
次回はキャンペーン投稿の作成など、より具体的な方法について解説します。

著者プロフィール

志鎌 真奈美(しかま まなみ)

チーフSNSマネージャー/Shikama.net代表。97年からウェブ制作を開始し5年間の会社員生活を経て2002年に独立。ウェブ制作のほか、IT・ウェブ活用のコンサルティングやSNS導入・活用支援、講師業にも従事。書籍4冊執筆、教員経験あり。
https://shikama.net/ @shikama75(Twitter/Instagram)