ユーザーとAmazon、機器メーカーをつなぐクラウドサービス「Amazon Dash Replenishment」

日用品をボタンひとつで注文できる小型端末「Amazon Dash Button」も発売開始

文/陣武雅文


ユーザーが日用品を簡単に再注文できる「Amazon Dash Button」

 Amazonは、日用品の備蓄が少なくなった際にボタンを押すだけでその商品の再注文が行える「Amazon Dash Button」の販売を開始。700種類以上の有名ブランドの日用品商材向けに、40種類以上の「Dash Button」がラインナップされる。

 「Dash Button」はプライム会員が購入可能で価格は500円。このボタンを使って初めて注文した際に500円が差し引かれるので、実質無料での提供となる。

 あらかじめお気に入りの商品を登録した「Dash Button」を用意することで、ワンプッシュするだけでその商品が注文され、自宅へ配送される。「Dash Button」はWi-Fi接続できる場所であればどこでも設置可能。また注文は商品が届くまでの間、何度押しても1回分となる、重複注文防止が設定されているため、誤って「Dash Button」を何度も押してしまっても複数の商品が届くことはない。

「Dash Button」による注文フロー。

「Dash Button」の取り付けイメージ。キッチンや水回りスペースなどへの設置が想定されている。

ユーザーとAmazon、機器メーカーをつなぐクラウドサービスも

 「Dash Button」と同時にサービスが開始された「Amazon Dash Replenishment」は、Amazonが機器メーカーへ提供するクラウドサービスで、簡単なAPIを用い、インターネット対応機器とAmazonのクラウドサービスをつなぐシステム。

 インターネット対応機器で消費される商品がなくなりかけると、Amazon経由で自動的にその商品を再注文する。これにより、炊飯器ではお米、プリンターではインクなど、消耗品がなくなったり、交換時期になるまえに商品が自宅に届き、備蓄切れになることがなくなる。

「Amazon Dash Replenishment」のサイト。

「Amazon Dash Replenishment」利用時のフロー。

 「Amazon Dash Replenishment」のAPIはオープンとなっており、インターネットに接続できるあらゆる機器に実装できる。

 日本ではアイリスオーヤマ、エレコム、シャープ、船井電機、三菱レイヨン・クリンスイなどの機器メーカーが「Dash Replenishment」との連携に向けた取り組みを開始している。

 アイリスオーヤマは、炊飯回数や炊飯合数を検知して、自宅のお米がなくなる前にお米を自動発注する炊飯器の販売。エレコムはPC周辺機器、スマートフォン関連機器、ヘルスケア機器と、幅広い分野の生活がより快適になる製品の開発を予定し、シャープはさらに進化したネット家電製品の提供と、とユーザーの利便性向上を検討している。

 詳しくは「Amazon Dash Button」、「Amazon Dash Replenishment」を参照のこと。