1分でわかるIT用語集

レジストリ

レジストリ(registry)は、登録、登記、登録所、登録簿などの意味。IT関係では、①ネットワークのドメインシステムを管理し、ドメイン情報を持つデータベースを運営する機関と、②Windows OSのシステムやアプリケーションの設定情報などを一括管理するデータベースの2つの意味がある。

ドメインシステムの「レジストリ」(①)は「.com」「.net」「.jp」などの「TLD(トップレベルドメイン)」を管理する。1つのトップレベルドメインに関して、全ての情報を蓄積したデータベースを持っており、どのドメインが登録済みかを調べることができる。また、レジストリは、存在するトップレベルドメインの数だけある。

レジストリの主な役割は、「ドメインの発行と管理」「データベースの運用」「DNSサーバーの運営」の3つだ。

「ドメインの発行と管理」
レジストラ(ドメインを登録する事業者)からの申請を受け、新しいドメインの発行、登録情報の管理、更新、利用停止を行う。

「データベースの運用」
ドメインに関連する情報(登録者名や登録日、有効期限など)をデータベースに格納し、更新・維持をする。

「DNSサーバーの運営」
DNSはIPアドレスとドメイン名を管理し、相互に変換するシステム。DNSサーバーを運営することで、ユーザーは迅速かつ正確にWebサイトにアクセスできる。

一方、Windows OSの設定情報などを一括管理するデータベースの「レジストリ」(②)は、パソコンの様々な設定を情報として記録している。レジストリの構造はツリー形式(階層型ともいう)で、上からセクション、サブセクション(レジストリエディタウィンドウの左部分)、キー(レジストリセクションまたはサブセクションを選択したとき右側に表示される)で構成される。

レジストリに不具合が発生したことが原因で、パソコンが正常に動作しなくなるエラーを「レジストリエラー」という。エラーが発生した場合は早急に修復することが望ましい。しかし、知識が不十分なユーザーがレジストリを編集することはお勧めできない。間違った変更を加えると最悪な場合、Windowsが起動できなくなるなど重大なリスクを伴うからだ。
(青木逸美)