まだメールの成功体験にこだわっているの?

「チャットは必要ない。メールで十分」という人がいる。これまで何十年もメールだけで仕事をしてきたし、なぜチャットを始める必要があるのかというわけだ。これは年配の方に多く、子供時代からスマホでLINEを使ってきた若手社員は仕事でもチャットを使いたいのに、上司がメールにこだわっているので使えないという話もよく聞く。

忙しい人ほど業務上の変化を好まず、新しいツールの採用に二の足を踏む傾向は確かにある。そしてメールについての成功体験を持っている中高年は、メールからチャットへコミュニケーション方法を変える必要性が理解できない。

1990年代にPC利用が普及して皆が仕事にメールを使い出したとき、業務効率は劇的に向上した。到着に何日もかかる手紙や、相手の都合を考慮できずに割り込んでしまう電話と比べると、メールはスピーディーで素晴らしいツールだった。

確かに今でもメールだけで仕事のコミュニケーションはできる。しかし、30年も同じツールを使い続けていていいのだろうか? メールを導入した時のような生産性アップが今こそ必要とされているのではないか?

これまで、メールでやってきた仕事の何割かは、メールよりもチャットの方が効率よくこなせるし、メールだけでやってきた人は無自覚なメール特有の煩わしさも存在する。こうした問題は古くからある「便利な」ツールで頻繁に起こる。例えばなんでもExcelでやろうとする人がいる。できなくはないのだが、その仕事の何割かはExcelより他のツールが向いている。

メールだと、細かい時間の無駄が発生するケースは少なくない

メールだと、細かい時間の無駄が発生するケースは少なくない

メールの無駄と面倒さ、そしてチャットの便利さを認識しよう

メールの無駄と面倒さ、そしてチャットの便利さを認識するのは、チャット利用への第一歩だ。

冒頭の挨拶や結びは無駄
例えば、社内向けであっても冒頭の挨拶や結び(「お世話になっております」「お疲れ様です」、「よろしくお願いします」など)を付ける習慣は無駄だとよく指摘される。用件以外のテキストは入力する方も読む方(スクロールするだけではあるだろうが)も無駄だ。

スレッドが続き、読みたいメールを探し出すのに苦労
スレッドが延々と続き、読みたいメールを探し出すのに苦労したことはないだろうか? スレッド中に何度も修正したファイルが添付されていて、どれが最新かわからなくなることもある。スレッドを切るタイミングを逃して、同じスレッドの中に複数の話題が含まれて収集がつかなくなってしまうことも珍しくない。メールに返信する人が複数人いた場合スレッドが途中から割れて、2つのスレッドが継続してしまい混乱することもある。

:To、:CC、:BCCの範囲を誰までにするか悩む
メール作成時には:To、:CC、:BCCの範囲を誰までにするかも悩まなくてはならない。言い訳的に:CCの範囲を広げると、ほとんど関係のないメールが多数飛び交うことになって相手にも迷惑だ。受け取った側も、:Toなら返信が必要だし、:CCなら内容確認を求められているので、長ったらしいメールでも目を通しておかなくてはならない。例えば10人のチャットグループに投稿する場合、メンションで誰宛か指名できると共に、それ以外のチャットメンバーも強制ではなく自然と情報をキャッチでき、伝播力が格段に上がる。キャッチする側がどの情報に目を通しておくか「選ぶ時代」のツールだと言えるだろう。

重要なメールが埋もれやすく見落としがち
メールは今見るべきものの判別がつきづらく時系列でどんどん溜まっていく。よって重要なメールが埋もれやすく見落としてしまう事もあるし、送った側も「確認してくれたか」「返信はまだか」とやきもきして「後追いメール」が頻発する。だから受け取った側も「確認した」事を伝えるためにわざわざ文章で返信するケースも出てくるが、チャットなら「既読」で見た人の確認もできるし、イイネやスタンプで意思表示まで一瞬で返すことができる。

このように、メールに頼っていると、時間の無駄が発生しやすい。メール1通にかける時間はわずかでも、1ヶ月あたりなどの単位で考えるとけっこうな積み重ねになる。休み明けはメールの処理に1時間以上かかかる人も多いだろう。ビジネスの重要な決定事項や判断が絡んでくる場合は、メールの保存性が必要だが、通常業務の簡単な確認などは、リアルタイム性の強いチャットの方が向いている。「これはメールでなくていいかも」と思うものをチャットに置き換えていくことで、時短に繋がり、面倒な判断も減っていく。

Teamsならワークスペースの仕事の情報を共有しながらチャットを使えるため、作業時間を分断せずに、確認や意見交換などができる。特に共同作業が必要な場面でその便利さを体験できるだろう。

また、こうしたコミュニケーションに長い時間をかけられないフロントラインのフィールドワーカーにもチャットはお勧めだ。急いでいる時にメールの返信を追いかけるのは大変だが、チャットなら常に最新のやりとりが1本の話で進むので、判断も早くなる。

メールで発生する時間の無駄

メールで発生する時間の無駄

Teamsのチャットならストレートにコミュニケーションできる

Teamsのチャットならストレートにコミュニケーションできる


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著者プロフィール

塚本 小都(つかもと しょうと)

IT流通企業であるダイワボウ情報システム株式会社のクラウド・サブスクリプションビジネスを推進する部門の副部長として、企画、プロモーション、パートナー支援に従事。国内で求められるクラウドサービスの発掘とパートナー企業を通した提供、またサブスク型サービスの契約管理を支援するプラットフォーム「iKAZUCHI(雷)」の企画運営などに取り組む。その傍ら同企業のサブスク型クラウドサービスの啓蒙者として国内市場のクラウドを活用した業務改善、生産性向上などDX化やクラウド・サブスクビジネスモデルについての講演などを多数行っている。