スマ研・ニュース解説 Vol.7

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【NewsPickUp-2】

生産効率向上のための「段取りのコツをつかむ」ゲーム研修用ツールが登場

ビジネスゲームを用いた研修内製化事業を手掛けるカレイドソリューションズ株式会社は業務効率化を実現する「段取り力」を高めるゲーム教材の提供を開始した。仕事の段取りを行う際に重要となる、優先順位付けや各業務を円滑に進めるうえでのポイントを、短時間で効率的に学習することを目的にしている。

https://www.kaleidosolutions.com/support/dandori.html

【解説】

 社員研修用ゲームの歴史は長く、産業能率大学総合研究所などは昭和30年代から取り組んでいる。複雑な要素がからみあう仕事の中で、ビジネスのいろいろな側面を試行錯誤しながら学習していくのは時間がかかる。仕事の一部を切り出して、その枠組みをゲームで短時間で学ぶことは研修という制度に適しているし、効果が見込めるため、現在では、コミュニケーションや企画力、リーダーシップやコラボレーションなど、さまざまな研修用ゲームが開発されている。なかには、PDCAを回すためのゲームなどというものもある。

 最近の「働き方改革」の広がりに注目した研修用ゲームが登場しても不思議はないと思っていたら、実際にあった。「働き方改革」が浸透する中、生産効率の向上が注目されており、そこに注目して登場したのがカレイドソリューションズの「段取りのコツをつかむ」ゲーム研修用ツールだ。ゲームの場合、単純化・簡略化は仕事理解のためにも必須だろうが、実際の仕事は多くの場合チーム作業で組み立てと手順、スケジュールが重要になる。そこで「段取り」に注目したゲーム教材の登場となったわけだ。

 このゲーム教材は、時間内に段取りを立てながら、段取りに関するクイズに答えることで、段取りのポイントを楽しく学ぶゲーム型教材で、研修に参加するメンバーはチームで仕事がうまくいかない原因を推理し、その過程で「段取りの良し悪しが仕事に与える影響」と「段取りの構造とその各要素で気を付けるポイント」が見えるようになるという。1パッケージの対応人数は3~4人だが、パッケージを増やすことで大人数への対応が可能だ。

 同社が推奨する活用イメージには「段取り・ホウレンソウ研修の1コマとして」「部下・後輩をもつ社員への『段取りの教え方』の教育として」と並んで、「一般社員が感じる『理不尽さへの対処』として」が挙げられている。

 その解説によると、「言われたことをやったのに叱られた」「頑張ったのに認めてもらえない」などの理不尽さに怒りを感じる若手が少なくないが、それらの原因の多くが自身の段取り不足に起因していることを、ポジションチェンジによる別の目線で見ることで、認識ギャップを埋め「組織の理不尽さ」の理解を促すとある。

 組織の理不尽さを理解する必要はないと思うが、段取り不足で仕事が回らないということは確かにあるので、そこを自覚してチームプレイの大切さに気付けるのであれば、確かに若手の成長を促せるのではないか。

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