スマ研・ニュース解説 Vol.8

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【NewsPickUp-2】

700人調査、働き方改革と恋愛。仕事よりもプライベート優先が多数

婚活総合サービスを展開するIBJは、20~49歳の独身男女約700人に対し「働き方改革と恋愛」についての意識調査を実施した。調査の結果、残業によりワークライフバランス がとれていないが4割弱、3人に1人が仕事が恋愛の足かせとなった経験がある、5割以上が残業時間が削減されたら恋人と過ごす時間にあてたいと答えていることが分かった。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000389.000007950.html

【解説】

 ワークライフバランスは人それぞれ異なり、個人の中でもライフステージの段階によって変化する。そうした多様性にあわせたワークスタイルの実現を目指すのが「働き方改革」だから、育児、介護のための時間を確保するのが必要な年代もあれば、恋愛のための時間を確保するのが大切な年代もあり、両者をサポートできることが必要だろう。

 婚活総合サービスの株式会社IBJが2019年3月に実施した「働き方改革と恋愛」という調査は、そのポイントに注目していて興味深い。

 質問項目としては、ワークライフバランスと残業時間についての認識から始まる。ワークライフバランスがとれているという答えが63.8%、とれてないが36.2%で3分の1強、男女間で大きな違いは見られない。「マイワークバランスがとれるのは残業何時間まで?」という質問には、女性のボリュームゾーンが「~5時間」(31%)「~10時間」(29%)なのに対し、男性では「~15時間」(24%)「~30時間」(35%)となり、男性の方が長時間残業を受け入れる傾向が高いことがわかる。

「残業する理由は何?」という問いには、58%が「仕事が終わらない、人手が足りない」を選択している。

 残業状況を把握したところで、働き方改革の影響に質問は移り「働き方改革の機運の高まりによりご自身の働き方に変化はありましたか?」の問いには「変化なし」が72.1%と、まだ改革の途中であることがうかがわれる。

 ここからがこの調査の特徴的なところで、「仕事が恋愛の足かせとなった経験はありますか?」には、35.2%が「経験あり」と回答している。この問いには具体的な回答のピックアップも紹介されている。「連勤が続きやっと休みが取れたら体調を崩し、相手と連絡が取れなくなった。(30代・女性)」「時間が無い。会っても常に疲れていて好きな人とも楽しめない。(20代・女性)」「突然の休日出勤などあり、予定が組めなかった。仕事で時間が取れない。(30代・男性)」「出張が多く、恋人と会う時間や出会う時間が少ない。(30代・男性)」など、かなり身につまされる内容だ。

 また、残業時間が削減されたらその時間を誰と過ごすかという問いには、男性の61.2%、女性の47.2%が「恋人」と答え、ともに1位だった。

 独身の人々にとって、働き方改革実現の先に見据える未来では、やはり「恋愛」が大きなテーマの一つになっているようだ。

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