ベンチャー女優・寺田有希さんから学ぶ――これからのビジネスパーソンに求められる働き方

第3回 寺田有希が最新のPCを体験!テレワーク時代に潜む隠れたリスクに迫る



演技にMC、さらには音楽活動まで幅広く活躍する寺田有希さん。早くからフリーランスとして独立し、自らを「ベンチャー女優」と称して活動を続ける寺田さんは、時代を先取りする先進的な働き方の実践者としてもその名を広く知られている。全3回にわたるインタビュー連載の第3回では、「Windows 10 Pro」に対応した最新のPCを寺田さんに体験してもらい、テレワーク時代に潜む隠れたリスクに迫った。

文/勝木健太


外出先で作業する際に発生する様々なリスク

 ―― 外出先で作業する際に注意していることはありますか?

寺田 私自身、カフェやコワーキングスペースなどの外出先で作業することは時折ありますが、自宅での作業と違って、外出先での作業には様々なリスクが伴うことを理解しておくべきです。例えば、私自身は被害を被ったことはありませんが、座っている席の後ろからパソコン等の端末の画面を知らないうちに盗み見される「のぞき見リスク」については特に注意する必要があります。

また、外出先で作業する場合は、公衆Wi-Fiにパソコン等の端末を接続して作業している方もいらっしゃると思いますが、公衆Wi-Fiにはセキュリティ上のリスクが存在することが指摘されていますし、その場合、ポケットWi-Fiを活用するなどの選択肢も考えられるのではないかと思います。

寺田 さらに、最近聞いた話ですが、iPhoneやMacなどで利用できるAirDrop(エアドロップ)機能を通じて個人情報が流出してしまった事例も存在するようです。

編集部注:AirDrop(エアドロップ)とは、近くにあるApple社製のデバイス間で写真やビデオ、URL、位置情報などをワイヤレスで送受信できる機能のことを指す。

寺田 どれだけ便利な機能であろうとも、それが悪用されてしまうリスクについて念頭に置いておく必要があります。

 ―― 上記のリスクに加えて、PC本体のセキュリティリスクについても考慮する必要があるのでしょうか?

寺田 パソコン等の端末本体についても、セキュリティソフトの導入等を検討すべきだと思います。ただ、これらのセキュリティ環境を独力で整備するには相応のITリテラシーが求められますし、なかなか骨の折れる作業だと思いますので、「そもそも高いセキュリティ機能が搭載された端末を購入する」という方法がむしろ良いのかもしれません。

寺田 仕事が忙しくてセキュリティ対策にまで手が回らないという人も少なくありませんが、「自分だけは大丈夫」という思い込みを捨てて、常日頃からセキュリティ対策を万全にすることを心掛けるべきだと思います。

「Windows 10 Pro」に対応した最新のPCを体験

ここで、リモートワーク前提のワークスタイルに対応したOS「Windows 10 Pro」が搭載されたパソコン端末の使い心地を寺田さんに体験してもらいました。

 ―― 今回、寺田さんに体験して頂くパソコンをこちらに用意させて頂きました。

寺田 有難う御座います。一見すると、よく使われている通常のパソコン端末に見えますね。

 ―― ただ、このPCにインストールされている「Windows 10 Pro」には顔認証システムが搭載されていて、パスワードを入力する必要がないのです。

寺田 それはめちゃくちゃ便利ですね!パスワードを入力する際は、大文字/小文字/英数字を混ぜる必要がありますし、入力すべき桁数も多い。正直言って、毎回入力するのはかなり大変です。

寺田 パスワードというのはメモすると盗まれてしまうリスクが高まります。その点で、パスワードを入力する必要がないというのは、業務効率化の観点だけでなく、セキュリティの観点からも好ましいと思います。

 ―― また、このPCにTeamsをインストールすれば、チャットでのコミュニケーションにも対応可能です。

寺田 チャットであればSlack、Web会議であればZoom、資料作成であればPowerPointといったように、最近では複数のアプリを同時に起動して作業を進めていくケースも増えていると思いますが、Teamsを活用すれば、こういったツールを使い分けすることなく、一つのアプリ上で業務を完結することができますね。

 ―― さらに、SIMが内蔵されており、インターネットに常時接続されていることも大きな特徴です。

寺田 文字通りスマホ感覚でパソコンを操作できるというのは本当に便利だなと思います。

寺田 ポケットWi-Fiを利用する場合、途中で電池が切れてしまう可能性がありますし、充電器を余分に持ち歩く必要もある。その負担から解放されるのは有難いですね。また、Wi-Fiの速度を気にする必要がないことに加えて、セキュリティ強化につながる点もとても嬉しい。こんなパソコンがあれば、いつでもどこでも快適かつ安全に仕事を進めることができますし、通信ネットワークの安全性を飛躍的に高めることができますね。

快適なリモートワークを実現するために

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、あらゆる企業でリモートワークの導入が求められています。リモートワークを導入し、社員一人ひとりのライフステージや生活スタイルに合った柔軟な就業環境を提供することで、生産性向上や有能な人材の確保、さらには災害時や感染症拡大時の事業継続性確保などの効果を得ることができます。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐためには、多くの人が集まる場所での感染の危険性を減らすことが重要であり、その意味で、通勤ラッシュや人混みを回避し、在宅での勤務が可能となるリモートワークは有効な対策の一つと言えます。実際、厚生労働省では、「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」に基づき、患者・感染者との接触機会を減らすという観点から、リモートワークを積極的に活用するよう呼び掛けています。

まだまだ国内では及び腰になりがちな企業も多いリモートワークですが、今後、リモートワークの導入は企業の競争力を高める上で必要不可欠な要素となる可能性を秘めています。様々なツールを使いこなしながら、快適なリモートワーク環境を実現することで、社員一人ひとりの生産性向上を図っていきましょう。

【第1回】ベンチャー女優・寺田有希さんから学ぶ――これからのビジネスパーソンに求められる働き方
【第2回】ベンチャー女優・寺田有希さんから学ぶ――これからのビジネスパーソンに求められる働き方

筆者プロフィール:勝木健太(かつき・けんた)

1986年生まれ。幼少期7年間をシンガポールで過ごす。京都大学工学部電気電子工学科を卒業後、新卒で三菱UFJ銀行に入行。4年間の勤務後、PwCコンサルティング/有限責任監査法人トーマツを経て、経営コンサルタントとして独立。約1年間にわたり、大手消費財メーカー向けの新規事業/デジタルマーケティング関連プロジェクトに参画した後、大手企業のデジタル変革に向けた事業戦略の策定・実行支援に取り組むべく、株式会社And Technologiesを創業。FIND CAREERSを中心に、「転職サイトZ」「転職エージェントZ」等の複数の情報サイトを運営。執筆協力実績として、『未来市場 2019-2028(日経BP社)』『ブロックチェーン・レボリューション(ダイヤモンド社)』等がある。