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サードプレイス

個人の生活を形成する場所として、ファーストプレイスは自宅、セカンドプレイスは職場、サードプレイスはそれ以外の人生を豊かにする第3の場所。サードプレイスは自宅や家庭の人間関係から隔絶しており、人が自らそこを繰り返し訪れたくなる、くつろげる心地のよい居場所を指す。

アメリカの社会学者、レイ・オルデンバーグが1989年に著書『ザ・グレート・グッド・プレイス』(The Great Good Place)の中で、都市生活者のサードプレイスの必要性を提唱した。サードプレイスを持つことで孤独とストレスを解消し、新しい出会いや良好な人間関係を築きながら、地域社会を活性化させていくと語っている。サードプレイスでの交流は自宅や職場では得られない知見を与え、ワークライフバランスにも良い影響があるとされる。日本においては、1996年にスターバックスコーヒーがサードプレイスの概念をビジネスコンセプトに出店したことで広く知られるようになった。

オルデンバーグはサードプレイスの特徴として「無料または安価で利用できる」、「飲食が提供される」、「アクセスがしやすい」、「常連がいて空間やトーンを形成するが新参者にも優しい」、「フレンドリーで平等、快適で居心地がよい」など、気軽に繰り返し訪れることが可能な点と、そこで得られるくつろぎのコミュニケーションを挙げている。

(なせもえみ)