1分でわかるIT用語集

ベアメタル

ベアメタル(bare metal)は、本来は「むき出しの金属」という意味で、加工前の金属素材や、塗装前の金属機械のことをいう。IT分野では、OSやソフトウェアなどがインストールされていない物理サーバーを指す。

仮想化技術を使用しない、単一ユーザーの専用サーバーを「ベアメタルサーバー」と呼ぶ。複数ユーザーによって共有されないため、安定的な運用が可能になる。ベアメタルサーバーでは、オペレーティングシステムが直接インストールされ、アプリケーションはオペレーティングシステム上で動作する。ベアメタルサーバーをデータセンターに設置し、クラウドと同じ感覚で使えるようにしたサービスを「ベアメタルクラウド」という。

ベアメタルクラウドには物理サーバーのパフォーマンスとクラウドの手軽さを併せ持ち、メンテナンス負荷を軽減できる。スケーラビリティが高く運用の手間がかからないというメリットがある。また、オンプレミス(物理サーバー)とクラウドを組み合わせた「ハイブリッドクラウド」環境を構築しやすくなる。大小さまざまなWebサービス・システムを安定稼働できる、サービスの幅の広さが強みだ。
(青木逸美)