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Copilot(コパイロット)

Microsoftが提供する生成AI(ジェネレーティブAI)サービスのブランド。Copilotの語源は副操縦士であり、MicrosoftはCopilotをAIアシスタントと呼んでいる。各サービスのユーザーが操縦士であり、Copilotが副操縦士としてそれをサポートするという位置付けだ。

Microsoftは、生成AIの火付け役であるOpenAIに多額の投資をしていて、CopilotにはOpenAIのLLM(大規模言語モデル)GPT-4を使用している。

Copilotは多くのサービス、ソリューションを包含している。同社サイトに記載されているものを挙げると、「家庭向け」としてCopilot in Bing、Copilot in Edge、Copilot in Windows、Microsoft Copilot Pro。「仕事向け」としてMicrosoft Copilot for Azure、Microsoft Copilot for Microsoft 365、Microsoft Copilot for Sales、Microsoft Copilot for Service、Microsoft Copilot for Studio、Microsoft Security Copilotが並んでいる(2024年1月末現在)。

家庭向けは、それぞれチャット用、ブラウザー用、OS用、オフィスアプリ連携用であり、PCの基本作業全般で生成AIが利用できるということになる。なお、Copilot Proは有料モデルだが、機能を制限した無償版のCopilotも提供されている。また、まだプレビュー版のグラフィックデザインアプリMicrosoft DesignerもCopilot、Copilot Proに機能として含まれており、こちらはOpenAIの画像生成AI、DALL-E2が搭載されている。

仕事向けは、エンタープライズ・大企業用の、それぞれ運用管理向け、TeamsやOneDriveを使用した共同作業向け、そして職種によって営業、サービス(コンタクトセンター)にフォーカスしたソリューション、さらにCopilotのカスタマイズ用とバラエティーに富んでいる。仕事向けの各Copilotはユーザー単位、メッセージ単位の月額課金で提供されている。

Microsoftが従来提供してきたサービスやソリューションにCopilotを組み込むことで、自然言語での検索や指令が可能になり、作業のスピードアップや生産性の向上が実現できる。Microsoftは自社のサービスに生成AI利用という付加価値を続々と追加してきており、今後もCopilotのラインナップの充実が予想される。
(狐塚淳)