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Z世代

厳密な定義はないが、主に1990年中盤以降に生まれた若者世代を指す。カナダのベストセラー小説『ジェネレーションX―加速された文化のための物語たち』(ダグラス・クープランド著)を語源に、65~80年生まれを「X世代」と名付けた。その後、81~95年生まれを「Y世代(ミレニアル世代)」と呼び、続く世代を「Z世代」としたことによる。

Z世代は幼少時から携帯電話やインターネット、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に慣れ親しみ、芸術作品や環境問題への関心が高いなどの特徴があり、「真のデジタルネイティブ世代」とされる。世界的には全人口の約3割を占めるため、この世代向けの販売戦略を重視する企業も多い。

Z世代は検索エンジンを使わず、InstagramなどのSNSで情報収集する習慣があり、ネットリテラシーが高く、プライバシーの取り扱いに関して慎重。世界的な長期の不況に見舞われるなかで育ったため、金銭感覚は保守的で無駄な消費を好まず、「モノ(商品)」よりも「コト(サービス・経験)」を重視する。一方で、自分が価値を感じたものには時間やお金を注ぐ傾向にある。

ネットなどで世界の情勢に触れる経験が多く、他者の多様な価値観を尊重し、ダイバーシティを自然に受け入れ、「ありのまま」に「自分らしく」生きることに価値を見いだす。自己実現や社会貢献に対する欲求が高いとも言われている。
(青木逸美)