SNSの運用で重要なのは、「継続する」ことです。定期的に投稿をしていく、そして対象者に響く投稿をするために、事前に投稿するテーマを決めておきましょう。

テーマを考えるときに、事業内容に合ったテーマを投稿していくことになります。第53回「運用を始める前に決めておきたいこと(Instagram-第3回)」で「対象者となるユーザー層」を決めておこうと記載している通り、「対象者」を決め、どんな人が閲覧してくれるのかを思い浮かべながら検討しましょう。

例えば自社で化粧品を販売していて「30~40代、美容に興味がある一人暮らしの女性がターゲット」の場合は、「肌の手入れ」「季節ごとにおすすめのスキンケア」「洗顔の仕方」「乾燥時におすすめの化粧品」など、商品の紹介だけでなく、対象者が「見たい」「読みたい」と思う内容も混ぜながら投稿していくようなテーマ設定もおすすめです。

Instagramでおすすめの投稿テーマ

Instagramの投稿テーマとして、おすすめのものをピックアップしました。検討する際の参考にしてください。

商品、サービスのプロモーション
自社の商品やサービスを紹介し、認知度を高めましょう。ただ商品を紹介するだけでなく、便利さや使い方、活用方法なども有効です。

役立ち情報
上述したように、美容に興味がある女性がターゲットであれば、商品の紹介だけでなく、スキンケアなど役立つ情報も入れるとよいでしょう。

トレンド情報
自社の業界や市場に関する最新情報やトピックを取り上げて投稿しましょう。例えば、トレンドのヘアケア方法やプレゼントの渡し方、リラクゼーションなど。対象となるユーザーが興味を持ちそうな情報を提供します。

ブランドストーリー
商品の開発秘話であったり、ブランドの背景にあるストーリーなどをコンテンツとして発信します。創業者の紹介や企業文化の紹介なども、対象者の理解を深めるのに役立ちます。

利用者の紹介
自社商品やサービスを利用した人のコメントはとても説得力があります。定期的に利用者のコメントや写真を紹介しましょう。

スタッフの紹介
Instagramの特性を考えると、必ずしもスタッフ紹介は必須ではないのですが、オンラインの世界では「中の人」が見えづらいため、スタッフの写真や動画の投稿はユーザーとの心理的距離を縮め、関係性を深めるのに有効です。

反応したくなるテーマ
SNSは基本的に「交流する」ツールです。例えば、クイズにしたり、「この商品についてどう思いますか?」「どちらの色が好きですか?」などの問いかけをしたり、対象者が反応したくなるような内容も有効です。

すべてを取り入れる必要はありませんが、基本的には対象者(フォロワー)が喜びそうなテーマを選ぶという視点で考えてみるとよいでしょう。

動画中心か静止画か?

もともとは写真共有のためのSNSだったInstagramですが、昨今では動画も活発に投稿されています。YouTubeのような横型のものだけでなく、リールと呼ばれる縦型のショートなどもあり、ちょっとした日常のできごとは後者のスタイルがよく使われています。

静止画のみで運用しても問題はありませんが、もし自社の商品やサービスが動画と相性が良い、あるいは動画の方がより伝わるのであれば、ぜひ動画の投稿も検討してみてください。

まとめ

Instagramを運用する前の準備として、対象者を思い浮かべながら投稿するテーマを決めていきましょう。自社の商品やサービスだけでなく、ユーザーが喜びそうな投稿や役に立つ視点でテーマ選びをすると、よい反応が得られやすくなります。写真での投稿にだんだん慣れてきたら、動画の活用も視野に入れておくとよいでしょう。

著者プロフィール

志鎌 真奈美(しかま まなみ)

チーフSNSマネージャー/Shikama.net代表。97年からウェブ制作を開始し5年間の会社員生活を経て2002年に独立。ウェブ制作のほか、IT・ウェブ活用のコンサルティングやSNS導入・活用支援、講師業にも従事。書籍4冊執筆、教員経験あり。
https://shikama.net/ @shikama75(Twitter/Instagram)