マネージドサービス
ITインフラの設計・構築、運用管理、保守、障害時の対応といった一連の業務を請け負うアウトソーシングサービス(外部委託)のこと。マネージドは「管理される」という意味がある。
サーバーの運用には、専門的な知識や高度なスキルを持つ人材が必要なほか、時間もコストもかかる。また、突発的な故障やリソースの追加が発生した際、さらにコスト・人員負荷が高まることがある。マネージドサービスを利用することで、人員を最小限にし、コストを一定に抑えられる。
サービス範囲は提供業者によって異なるが、ネットワークやサーバー機器の調達、導入時に必要な設定、導入後の機器の監視や運用、障害発生時の対応などが一般的。業務を一括してアウトソーシングするだけでなく、ファイアウォール、ロードバランサーの設置といった特定の目的に特化したサービスを提供する場合もある。また、マネージドサービスよりも対応範囲が広く、さらに細やかな監視、障害対応、運用代行サービスを提供する「フルマネージドサービス」もある。
日々の作業を一括してアウトソーシングすることで、IT部門の担当者の負荷を削減し、コア業務に集中できるというメリットがある反面、技術が社内に蓄積されないというデメリットもある。
必要なサポートを十分に満たせないサービスでは、効果的なIT部門の負荷削減が難しい。一方で、必要以上のサポートが盛り込まれ、コストが高くなっては、むしろ非効率となる。導入を検討する際には、何を解決すべきか、どのような対策が必要か、自社が抱える課題を明確にした上でニーズに則した業者を選定する事が大切である。
(青木逸美)