1分でわかるIT用語集

ワークフロー

組織の中で行われる業務のやり取りの一連の流れのことを指す。図式化して定義することもあり、業務を改善する方法として活用される。ワークフローを見直し、業務タスクの内容と役割分担、人の間を流通する情報などを明確化することで、業務効率が向上する。元々は製造業において生産効率を向上させるために活用されていたが、近年は、情報や書類の流れを指す場合が多い。

企業には稟議書や決裁書など業務に伴う様々な書類がある。関係部署に各種報告書を回付して承認印を押すという業務プロセスは、決済に時間がかかり、書類紛失の恐れもある。この紙ベースの業務を電子化することで、作業の効率化や迅速化を図ることを「ワークフローシステム」という。

ワークフローシステムは、システム上で「申請→承認→決裁」を一元管理できる。各種申請書類のフォーマットから、申請フォームを選んで必要事項を入力する。申請内容に応じて特定された承認者・決裁者によって決裁された書類は、電子ファイルとして保管される仕組みだ。

ワークフローシステムを導入すると、「申請→承認→決裁」業務のプロセスが可視化できる。進捗状況を把握することで、業務の停滞を防ぎ、意志決定のスピードアップにつながる。また、ペーパーレス化でコストを削減でき、文書の改ざん防止などコンプライアンスの強化にもなる。Web上でシステムにアクセスできるため、申請業務のために出社する必要がなく、時間や場所に囚われない働き方が可能となる。
(青木逸美)