1分でわかるIT用語集

ABW

Activity Based Workingの略。仕事内容に合わせて働く時間と場所を自由に選べる働き方。オランダの保険会社インターポリスで生まれ、21世紀になってオーストラリアの金融機関などで導入され成果を挙げた。その後、グーグルやアクセンチュアなどの先進企業でも導入が進んだ。

フリーアドレスが社内での自由な働き場所の選択を可能にするのとは異なり、ABWは社外での労働も可能なため、その日の仕事にあわせて自宅やカフェでの労働も選択できる。働き方改革が目標とする個人の自由な労働形態に近い。

一方で、ABWが進展するとオフィスの持つ意味やオフィスを中心とした企業の求心力が薄れるとして、ABWの考え方をベースに置いた新しいオフィス設計を考える企業も出てきている。個人のデスクを持たず、ノートパソコンやビデオ会議、無線LAN、オープンスペースなどの設備を利用して業務を行うという点ではフリーアドレスと同じだが、ABWが基本にあり、そのうえで気持ちよく働ける場所、生産性の上がる場所としてオフィスを選択してもらおうという別の角度からのアプローチだ。

(古市威志)