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2019/03/27

今読むべき本はコレだ! おすすめビジネスブックレビュー - 第10回

「ウチの会社から盗んで金になる情報なんてない」がなぜ思い違いなのかわかる本


『Q&Aで考えるセキュリティ入門 「木曜日のフルット」と学ぼう!』宮田健 著

ITと働き方改革が切り離せないように、ITとセキュリティもペアで考えることが必須。とはいえ我々は『自社にハッカーが侵入しても盗るものなんてないよ(笑)』『山ほどある会社からウチを選ぶわけない』などと妙な思い込みで油断しがち。今回紹介する本は、その甘えをすっかり一掃してくれる。

文/成田全


日常的にサイバー攻撃の脅威にさらされるパソコンやスマートフォン

 仕事で欠かせないパソコンやスマートフォンはプライベートも含め、今や「ないと何もできない生活必需品」になったと言っても過言ではない。ところがこれらの機器は日常的にサイバー攻撃の脅威にさらされている。しかしそうであると知りながら特に対策もせず、「私のパソコンやスマホは大丈夫」と思っている人は案外と多いのではないだろうか。

 そう考えてしまうのは「まさか私が被害に遭うなんて」という、何の根拠もない楽観的な思考=正常性バイアスが関係していると考えられる。これは人間が出来事や物事を捉える際、様々な先入観や偏見といった脳の考え方のクセである「認知バイアス」と呼ばれるものが発動するからで、日常さらされる様々なストレスを軽減するため脳が選択していることなのだ(とはいえ、そうであることを認識した上で対策は万全にしてもらいたい)。

 また「どうせ私や会社には大した情報なんてないから、対策なんかしなくても大丈夫」という方もいるだろう。しかしこれは大きな間違いであり、あなた一人だけの問題ではないのだ。なぜ悪意を持ってサイバー攻撃を仕掛けてくる人たちが存在し、彼らが何を狙っているのか、考えたことがあるだろうか?

 情報セキュリティの問題は、インターネットを介した情報社会が高度になればなるほど重要度が増す。しかし会社で情報セキュリティを担当している方でも「何をやったらいいのかわからない」「どこまで対策したら安全なのか?」「上司から費用対効果を迫られる」など、悩みを抱えていることと思う(個人でもそう感じている人は多いはずだ)。

 何がどうなっているのかよくわからない情報セキュリティについて、基礎の基礎から学んでみたいという人にお勧めしたいのが、『Q&Aで考えるセキュリティ入門 「木曜日のフルット」と学ぼう!』だ。

対策は意外と簡単、まずは「知る」ことから!

 本書は『週刊少年チャンピオン』に連載されている石黒正数さんのギャグ漫画『木曜日のフルット』(秋田書店)のキャラクターが登場し、「情報セキュリティの基本」「PCとネットワークのセキュリティ」「スマートフォンとSNSのセキュリティ」「企業の情報セキュリティ対策」という全4章、Q&A方式で全28問が収録されている。各章に関連するセキュリティについての質問と3つの選択肢があり、ページをめくると正解と詳細が載っていて、内容によってはより詳しい解説が付記されている。

 Q1は「『情報セキュリティ』って、どこまで気にすればいいの?」という質問だ。これに『木曜日のフルット』に登場するキャラクターによる、以下のような3つ選択肢が用意されている。

1 個人情報がバレても別にたいしたことないよ

2 もうすぐ「超AI」が守ってくれる時代になる!

3 いや、いまできることを知ることから始めよう!

 無論、答えは「3」だ。

 続けて筆者は、情報セキュリティと聞くと面倒で難しいと感じてしまいがちだが、本当は意外と簡単なことなので難しく考える必要はないと断言。セキュリティ対策の基礎である「パスワード」と「アップデート」の重要性を説き、必要以上に怖がらずに、まず知ることから始めようと優しく背中を押してくれる。

古い知識は捨て去り、今すぐにアップデートを!

 ここまで読んで、もし「ウィルス対策ソフトをインストールしているから、私は問題ない」という方がいらしたら、今すぐその古い知識は捨て去ってほしい。

 これまで「コンピューターウィルス」と呼ばれてきた悪意のある様々なソフトウェアは、現在「マルウェア」と総称されている。その中に「コンピューターウィルス」を始め、「ワーム」「トロイの木馬」「スパイウェア」「キーロガー」「ダウンローダー」「バックドア」「RAT」「ルートキット」など様々な種類があるのだ。本書ではそれぞれがどんな目的で作られ、何を攻撃してくるのかが説明されており、このすべてをウィルス対策ソフトだけで防ぐことができないことがよくわかる。そして当たり前になった無線LAN、SNSの問題、情報流出しないためのリスク管理など、スマホやPC、ネットを取り巻く環境は日々凄まじい勢いで変化をしているのだ。情報を最新にアップデートするため、本書に掲載されている28のQ&Aにじっくりと向き合ってもらいたい。

 中国の戦国時代に書かれた兵法書『孫子』には「彼を知り己を知れば百戦殆(あやう)からず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し」という言葉がある。まずは自分が使っているパソコンやスマホ、会社のシステムなど「己」をしっかりと把握し、どういったマルウェア=「彼」が存在し、それはどこからどのようにやって来て、どんな悪事を働くのかを知って、万全な対策を立ててもらいたい。どんなにテクノロジーが進化しようとも、敵との戦い方の基本は古来から変わらないものなのだ。

まだまだあります! 今月おすすめのビジネスブック

次のビジネスモデル、スマートな働き方、まだ見ぬ最新技術、etc... 今月ぜひとも押さえておきたい「おすすめビジネスブック」をスマートワーク総研がピックアップ!

『どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門』フランチェスコ・シリロ 著、斉藤裕一 訳/CCCメディアハウス

世界中のエグゼクティブが実践する 「ポモドーロ・テクニック」。先延ばしを減らし、生産性を改善し、時短化する。「ポモドーロ・テクニック」開発者による初の公式本! ポモドーロ・テクニックは起業家フランチェスコ・シリロ氏によって提唱された時間管理&仕事効率術。20年以上の著者の経験に基づいた時間管理と効率化システムは2006年にPDFで公開され、世界中で200万回以上ダウンロードされている。国連、ノキア、ソニー・モバイル、トヨタ、レゴ、イタリア中央銀行などの組織からも評価されているメソッド。「ポモドーロ・テクニック」とは?――どんな仕事も30分単位で分割し、「25分作業、5分休憩」。これを1クールとして繰り返す。最大で4クールを終えた段階で15分~30分のリフレッシュ休憩を織り交ぜ、再び「25分作業、5分休憩」に戻る(1週間で40クールがベストであると著者は導き出す)。(Amazon内容紹介より)

『トークンエコノミービジネスの教科書』高榮郁 著/KADOKAWA

トークンエコノミーとは、トークンによる新しいデジタル経済圏。ブロックチェーンを活用した、新しい“お金”や“通貨”のありかたの1つだ。残念ながら、ブロックチェーンの活用で、日本は一歩遅れている。しかし、トークンエコノミーは、日本にこそチャンスがある。世界中で始まっているトークンエコノミーの取り組みが、これからのビジネスをどう変えていくのか? ブロックチェーンを活用した事業を手掛ける、IT企業の経営者が、世界を飛び回る中で経験した、トークンエコノミーの“今”を大公開!(Amazon内容紹介より)

『営業の問題地図「で、どこから変える?」いつまで経っても成長しない営業マンと営業チーム』藤本篤志 著/技術評論社

「必死に営業努力してる自分より、楽なルート先を担当してるだけの“あいつ"のほうが評価されていて、不公平だ!」「担当窓口と信頼関係を作ったはずなのに、他社に負けた……」「営業する時間を削ってまで会議して、結局なんか意味あったっけ?」「足を使うより頭を使って効率的……って、成果出てないんですけど」「がんばって日報を書いてもフィードバックが全然ない、意味あるの?」――前を見ても横を見ても問題だらけの営業部、どう変えていけばいいのか? 数多くの営業コンサルティング実績を誇り、17万部突破の『御社の営業がダメな理由』をはじめ数多くの著書で定評ある著者が、生産性の高い営業に変える方法を教えます。(Amazon内容紹介より)

『異文化理解の問題地図「で、どこから変える?」グローバル化できない職場のマネジメント』千葉祐大 著/技術評論社

「指示したとおりにやってくれない。いつも中途半端な仕上がりで、期限も守らない」「ことあるごとに文句を言って、やたら主張してくる。なかなか納得してくれない」「個人プレーが目立ち、チームで仕事をしようとしない。報連相も不十分」改正出入国管理法(改正入管法)も可決され、日本の職場でもますます増えていく外国人材をどうマネジメントすればいいのか? 59ヵ国・地域、のべ6000人以上もの外国人への指導経験を持つ著者が、旧態依然の日本式マネジメントを変え、優秀な外国人従業員の力を引き出す方法を教えます。(Amazon内容紹介より)

『事例でわかる 新・小売革命 中国発ニューリテールとは?』劉潤 著/CCCメディアハウス

アリババ、テンセント、バイドゥ、シャオミなど巨大IT企業たちが火花を散らす中国の小売業界。eコマースで勝つために、彼らが打った次の一手それはなんと、リアル店舗での販売だった!! 小売店経営者、ECサイト運営者、起業家など、これからの小売ビジネスを模索する人は必読の書! 「新・小売(ニューリテール)」とは――アリババ創業者ジャック・マーとシャオミ創業者雷軍が提唱、オンライン(ネット)とオフライン(リアル店舗)のそれぞれの強みを生かし、シナジーを目指すO2O(Online to Offline)ビジネスモデル。(Amazon内容紹介より)

筆者プロフィール:成田全(ナリタタモツ)

1971年生まれ。大学卒業後、イベント制作、雑誌編集、漫画編集を経てフリー。インタビューや書評を中心に執筆。幅広いジャンルを横断した情報と知識を活かし、これまでに作家や芸能人、会社トップから一般人まで延べ1600人以上を取材。『誰かが私をきらいでも』(及川眠子/KKベストセラーズ)など書籍編集も担当。

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