HULFT（ハルフト）
正式な名称は「Harmonious Universal Link File Transfer」。株式会社セゾン情報システムズが開発した、マルチプラットフォームに対応したファイル転送ソフト。企業内や企業間で発生する売上データや顧客情報、ログデータなど、蓄積されたデータを自動圧縮し、標準的なTCP/IPプロトコルを使って高速転送する。UNIX、Linux、Windows、zOS、IBMなどのOSに対応、全機種のUTF-8ファイルの送受信が可能。LANはもちろん、公衆回線で接続されているプラットフォームでも利用できる。
HULFTのファイル転送は、HULFTがインストールされているマシン同士で行われる。配信側からファイルを転送するプッシュ型（配信要求）と、集信（受信）側から送信を要求するプル型（送信要求）がある。どちらのサーバからも転送命令を実行できる。
単純にファイルを転送するだけの通信プロトコルとは違い、HULFTには以下のようなファイル転送に関連する機能が備わっている。
- ［同報配信］複数のホストに同一のファイルを一度に配信
- ［一括転送］複数のファイルを一括で転送
- ［チェックポイント］配信に失敗した場合、失敗した箇所から再度転送
- ［ジョブ起動］ファイル転送の前後に任意のジョブを起動させる
- ［ファイルトリガ］ファイルの作成、更新、削除をトリガに様々なジョブを自動起動
- ［メール連携］配信・集信処理が完了したタイミングで、E-Mailを送信
- ［HULFTスケジューラ］設定したスケジュールに従って、配信・送信要求を実行
- ［高度なセキュリティ］転送データの盗聴、漏洩、欠落、改ざんを防止
これらの機能を利用することで、企業内の各種業務アプリケーションとのシームレスなデータ連携が可能となる。HULFTはファイル転送ソフトであると同時に、異なるシステム間をつなぐ役割を持っている。