1分でわかるIT用語集

LSI(大規模集積回路)

「Large Scale Integration(大規模集積回路)」の略語。トランジスタやダイオード、受動素子などを集積させた半導体素子のことをIC(集積回路)といい、高密度で大規模の素子(1000~10万)が集積されたものをLSIと呼ぶ。また、複数のLSIで構成するシステム機能を一つの集積回路に収めたものをシステムLSIという。

LSIにはアナログとデジタルがある。アナログLSIは音や光などの自然量を連続化した情報で、テレビ放送電波の増幅やオーディオ機器の映像・音声を取り込む回路で使用される。デジタルLSIは「0」と「1」で数値化された非連続の情報で、コンピューターなどで演算処理するために使用される。

LSIの用途は多岐にわたり、次の分類で多用されている。

【メモリ(記憶装置)】
データやプログラムを記録する。パソコンなどのCPUと同時に使用され、容量が大きいほど、処理できるデータ量が大きくなる。

【マイクロプロセッサ(CPU)】
コンピューターの高速演算処理機能をつかさどる。パソコンの中心部品として搭載されているMPUには、CPUとその周辺制御装置などがワンチップで構成されている。

【ASIC】
電子機器メーカー独自の専用設計で、デジタル家電や携帯電話などに使われている。

【システムLSI】
メモリ、CPU、ASICや周辺回路を一つのチップ上にまとめた電子部品。

LSIはパソコンやスマートフォン、ゲーム機、デジカメ、生活家電などに搭載されており、近年では小型化、省エネルギー、低コスト化を実現している。現在の便利な生活は、ほぼLSIによって支えられていると言っても過言ではない。
(青木逸美)