VRAM
「Video Random Access Memory」の略称で、「ブイラム」と読む。グラフィックボードのGPUに搭載されている映像処理専用のメモリのこと。「GPUメモリ」や「ビデオメモリ」とも呼ばれる。効率的に映像処理を行い、高速で映像データへアクセスできるよう設計されている。VRAMの容量が大きいほど、高品質な映像をスムーズに処理することが可能となる。とくにゲームや動画編集、CADなど、高度な映像処理が求められる場合、大容量のVRAMが必要となる。
パソコンのメインメモリは一般的に「RAM(ラム)」と呼ばれ、実行中のプログラムやデータを一時的に保管し、高速で読み書きするために利用される。RAMは汎用型のメモリで、あらゆる処理に使われるが、VRAMは映像処理に特化されている。
VRAMの容量が不足すると、ゲームや動画の映像処理の速度が低下し、映像が粗くなったり、動きがカクカクしたりする。しかし、VRAMはグラフィックボードに搭載されているため、容量が足りなくてもメモリだけの増設はできない。VRAMの容量を増やしたい場合、グラフィックボードごと高性能なものに交換する必要がある。もしくは、デスクトップパソコンで空きスロットがあれば、グラフィックボードの増設が可能だ。いずれの場合も規格が合っているかどうか、しっかりチェックしなければならない。
グラフィックボードの交換や増設ができない場合は、大きな負荷がかかっているソフトを終了するなど、パフォーマンスを最適化して一時的に症状を軽減する対処方法がある。
(青木逸美)